約7割が「実績<チームの雰囲気」。求めるのは「寄り添う」リーダーシップ
「チーム実績よりもチームの調和や仲の良さを重視したい」と回答したのは67.9%。理想の先輩像は、「気軽に相談しやすい(59.2%)」「丁寧に教えてくれる(58.1%)」などが上位となり、「寄り添い型」のリーダーシップを求めていることがわかる。
14)部活動の雰囲気と実績について
「たとえチームに亀裂が入ったとしても実績を残す努力をすべきだと思う」と回答したのは39.1%、「チーム実績よりもチームの調和や仲の良さを重視したい」は67.9%となり、チームの成果よりもやや雰囲気を重視する傾向があることがうかがえる。15)組織の在り方として理想的だと思う状態について
さらに、「皆の仲が良い(57.9%)」「仲間同士で信頼・安心し合える(53.5%)」「団結力がある(51.3%)」といった回答が多く、「実績を残している(37.6%)」といった項目よりも高い数値になっている。ここでも部活に求められているのは良質な人間関係であることがわかった。
インタビューでも理想の組織について質問してみると、「(強いチームにも憧れはあるものの)仲は悪いけど全国1位!みたいなのはいいとは思わない」「同じ目標に向かってモチベーションを高め合っていけるチームがいい。強いのも大事だと思うが、後で思い返して楽しかったなと思えるのが一番」といった声が聞かれた。
16)理想の先輩像
「気軽に相談しやすい(59.2%)」「丁寧に教えてくれる(58.1%)」「分かりやすい言葉で説明してくれる(48.1%)」などの項目が上位に挙がり、後輩に寄り添うリーダーシップが求められていることがわかる。この傾向は、過去に行った仕事に関する調査*2 でも同様の傾向が出ており、Z世代は「寄り添い型」のリーダーシップを求めていることがわかる。
実際にグループインタビューでも、「理想の先輩は、性格が良くて何でも相談に乗ってくれる人」「練習できついことがあった時に、『自分もそういうことがあった』と言って理解してくれると結構救われる。結果を出すとか練習に出るとかは当然だが、後輩の理解者になってくれる先輩がかっこいい」などの声が聞かれた。
17)自分の部活は「ブラック部活」だと思うか
「あてはまる」と回答したのは約3割だった。実際にグループインタビューや定量調査で得られた自由回答では、不満を感じるルールとして「水分補給のタイミングが決まっていて、全員同じタイミングで飲む。それ以外は飲めない」「軽い楽器の人はエレベーターを使ってはいけない」などの声があったほか、男性は坊主、女性はショートカットなど、厳しい身だしなみの制限が設けられているケースがあった。