ファッションで言えば、今まではパリやニューヨーク、東京を頂点としてトップダウンのイメージを地方に発信し、最新のトレンドを生み出してきましたが、今では世界中どこからでもSNSなどを通じて発信することが可能になりました。インターンの学生はそうした広い可能性を前にしているのだと、彼らの姿勢や言動から見てとれます。
最近では日本からもドイツに来るインターン生も出てきています。一緒にパリコレに行ったり、バイヤーや有名ブランドとの商談に同席させ、現場体験をしてもらっています。彼らが海外で生活する中で感じる驚きや感動にも触れると、まるで自分が初めて海外に出てきた20年前を見ているようで、改めて新鮮な目で世界を見ることの大切さを思い起こさせられます。
このような日本人が社会に出る前に広い世界、異なる価値観を肌で学ぶことで、草の根的ですが日本に新しい才能や文化が生まれる土壌になればいいなと感じます。
次の世代が「新しいものさし」でつくる文化。伝統は過去のものではなく、現在、そして未来につながるということをさまざまな国籍のインターン生とのやり取りから肌で感じ、混沌とする今の社会の中でこれからの主役となる新しい世代との架け橋となることも企業の大事な役割であると考える日々です。