松本氏は埼玉県にある金属加工メーカーの社長と結婚、経理部門の仕事を任されたが、「数字や専門用語ばかりが並んだ決算書を初めて見たときの絶望感は今でも忘れない」という。
その後、会計を理解するために書籍を何十冊も読み、会計セミナーに参加するなど莫大な時間を費やすうち、「決算書は読み解くことで会社の強みや問題点が見えてくるもの」「会計は会社や組織の進むべき道を教えてくれる宝の地図」と理解するようになる。
そして、社員に短時間で会計の「本質」を理解してもらうために編み出したのが「風船会計メソッド」だ。
絵本のようにカラフルなイラストに彩られた『知識ゼロでも分かる 風船会計メソッド』から以下、転載して紹介する。
大切なのに分かりにくい、それが会計
企業活動に欠かせない「会計」とは?
会計とは、「会社におけるお金の出入りを記録し、説明すること」を指します。その会計業務に使われる主な書類は次のとおりです。これらの帳簿によって、会社のお金の出入りを日々整理したのちに、年1回、会社のお金を総まとめする「決算」がやってきます。そのときに作成するのが「財務諸表(決算書)」です。そのなかでも特に重要な3つの書類を「財務三表」といいます。
初手でつまずきやすい「会計」「財務」
ここまでの話で、正直「よく分からない」「難しい」と思いませんか? そう、会計や財務は大切なものですが、非常に分かりにくいのです。「企業会計を学び、会社の経営や自分の業務に活かそう!」と意気込んで、企業会計の本を手に取っても、その先にまったく進めないというのが、会計初心者の正直な気持ちだと思います。