道路で発電して5G基地局や街灯を動かす、自立型インフラのある未来

プレスリリースより

路面に太陽光パネルを敷設し、蓄電池と組み合わせて、道路などのインフラが自身で必要とする電力をインテリジェントに自分で賄うというシステム「自律型エネルギーインフラAIR」の実証実験が、オリエンタルランド本社の敷地で行われる。

この実験は、NEDOの「新エネルギー等のシーズ発掘・事業化に向けた技術研究開発事業」の一環として、環境に特化したテック企業MIRAI-LABOが開発した太陽光路面発電システム「自律型エネルギーインフラAIR」の機能確認やデータ収集を行うために7月18日から2024年7月17日までの1年間実施される。

実験に協力するオリエンタルランドの千葉県浦安市にある本社敷地内で、適度に交通量のある車道と歩道のそれぞれ約100平方メートルに路面太陽光パネル「Solar Mobiway」を設置した。この実験の大きな目的に、充電と放電を切り替えるバッテリーコントローラーの機能確認がある。

路面に太陽光パネルを敷くため、その上を車や人が通る。そのたびに、パネルのあちらこちらに不規則に小さな影ができ、電圧が激しく変化する。また、このシステムに使われているバッテリーは中古EVから取り出して再生したものなので、急激な電圧や電流の変化にEV特有の安全装置が作動してしまうこともある。それらをうまく制御して効率的に発電と充電をするための制御技術が重要となるのだ。この実験では、1年間を通じて日照がない間も、72時間連続で安定した電力を供給できるかどうかを確かめる。

MIRAI-LABOは、全国のテーマパークに自律型エネルギーインフラAIRの導入を進めていくとしているが、この実験を機に、広い敷地を持ちながら自然エネルギー導入に踏み切れずにいるコンビニやショッピングモール、学校などへの提案をしていくということだ。今回の実験で得られたデータをもとに、2025年度の事業化を目指す。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

ForbesBrandVoice

人気記事