資産運用

2023.07.14

金利が急上昇している米国、検討すべき3つの投資戦略

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米連邦準備制度理事会(FRB)は、短期金利の引き上げを続けている。2022年はじめにほぼゼロだった金利は、7月6日に5%を超えた。これは、歴史的に見ても急激な変化であり、現金投資に対して低リスクのリターンを得るチャンスが増えることを意味する。

高金利を踏まえて、投資戦略をあれこれ調べて検討すれば、現金保有高から生まれるリターンを改善できるかもしれない。金利が全般的に下がっていた2022年以来、戦略を見直していない人であれば、なおさらのことだ。

より良い金利の銀行を探す

当然のことながら、多くの銀行は現在、新規顧客を引き寄せるべく、4%を超える預金口座の金利を提示している。しかしこうした金利を活用するためには、調査して回る必要があるかもしれない。

現時点で高金利を提示している銀行は、こちらのリストにまとめられている。金利が上がったからといって、現在利用中の銀行が、預金口座の金利をきっちり市場金利まで上げるとは限らない。したがって、自分の現金預金に対して最高の金利が得られる銀行を探してまわる価値はあるかもしれない。そうした商品の多くはオンラインで提供されているので、口座開設のプロセスは比較的簡単だ。

米国短期国債ETFを検討する

金利の上昇は、米国短期国債投資の利回りに反映される。短期国債は、市場では一般に、低リスクの投資と見なされている。証券取引口座に遊んでいる現金があるなら、短期国債を保有しておけば、投資方法によってはリターンを高められる可能性がある。

米国のイールドカーブは、現在のところ逆イールドになっている。これは、現時点では長期国債よりも短期国債のほうが稼げることを意味している。つまり、高い利回りを得つつ、金利の変動から守られるということだ。

金利が現時点から上がったら、長期債の価値は下がる可能性があるとはいえ、金利が下がれば、長期債への投資には利点がある。結局のところ、多くの人はそれを期待している。

短期国債で構成される上場投資信託(ETF)は数多くある。その一例であるバンガード米国短期国債ETFは、エクスペンスレシオ(ファンドの平均資産残高に対する運用その他の経費の比率)が比較的低い0.04%で、資産額は220億ドル(約3兆500億円)、ティッカーシンボルはVGSHだ。資産運用業界では、バンガードは投資家フレンドリーという定評がある。
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翻訳=梅田智世/ガリレオ

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