こうしたETFは、株式のように購入でき、現在なら推定4%超の利回りを得ることができる。ただしこうしたETFは、銀行口座とは異なり、今後の金利の動き次第で若干のリスクをともなう。とはいえ、債券保有の期間が短いため、長期債券よりはリスクは小さくなる可能性がある。
ポートフォリオにおける株式と債券の配分を検証する
利回りが極めて低い近年では、ポートフォリオに政府債を入れる正当性を主張するのは難しかった。これは、過去と比べても、株式で期待されるリターンと比べても、利回りが低かったからだ。現在では、その状況が変わっている。というのも、金利が上昇し、債券市場の成り行きによっては、債券投資で4%以上を稼げる可能性があるからだ。
つまり、ポートフォリオ内の株式に代わる選択肢として、債券の魅力が高まっているということだ。例えば、大雑把に言えばS&P 500の配当率はわずか1.5%あまりだが、一部の債券はいまや利回りがそれよりもずっと高い。
もちろん、株式であれば、会社利益の成長や、自社株買いなどの他の要因からも利益を得られる可能性があるので、単純に利回りだけを直接比較することはできない。しかし、現在の米国株の比較的高いバリュエーションや、短期間における株式の潜在的リスクを心配しているのなら、債券へのエクスポージャーを増やすほうが賢明かもしれない。
歴史が教えるところによれば、株式と債券を両方保有すれば、長期にわたってリターンを均平化できる可能性がある。これは、株式が苦境におかれる景気後退時に、質の高い債券がいくらかの安定性を提供してくれるからだ。歴史が、未来に向けたなんらかの指針になるのならという話ではあるが。
まとめ
過去18カ月で金利を引き上げてきたFRBの動きは極めて急激で、したがって、投資戦略を見直すことは合理的だ。利回りの高い債権投資は、これまでには見られなかったかたちで売りに出されている。現金と短期債券のリターンが、以前よりもかなり良くなっていることは間違いないとはいえ、多くのことは、金利と経済が今後どうなっていくかにかかっている。(forbes.com 原文)