例えば世界的ベストセラー『20歳のときに知っておきたかったこと』で知られるティナ・シーリグ、リーンスタートアップ(必要最低限の機能を備えた試作品を作り、ユーザーの反応を見ながら製品を改善していく手法)を提唱したことで有名な、スティーブ・ブランクが講義に来てくれました。
Instagramの共同創業者2人が出会った
このプログラムを通じて、起業に関する幅広い知識、マインドを学びます。参加者全員が起業するわけではありませんが、皆、関心を持っています。卒業生には、数多くの起業家がいて、Instagramの共同創業者のシストロムとクリーガーはここで出会いました。さらに夏休みには、シリコンバレーのスタートアップにインターンとして参加します。私はエアプロテインという、空気から培養肉を作る企業に行きました。そして秋学期には、インターン先のことをケースとしてまとめます。これらは、後輩たちがスタートアップについて学ぶ際の最新事例集となります。
ここまでいろいろな良さを紹介してきましたが、このフェロープログラムの最大の魅力は、起業に関するあらゆる資源にアクセスできることです。
特に「人」。
起業を本当にしたい人たちが集まっていて、「すでに密集しているクラスターの中の密集クラスター」のようなものです。先ほどお話ししたInstagramの共同創業者2人は、在学中にパーティーでフェイスブックのザッカーバーグと出会って交流していたと言われています。この出会いがメイフィールドフェロープログラムの関係だったかはわかりませんが、こうした出会いの場が多くあります。
シリコンバレーの起業家、VC、スタンフォード大学の教授などと日頃から会えるので、どんな質問でも、誰かがとても貴重なフィードバックをしてくれます。
スタンフォードには、幸運を掴むチャンスがあります。幸運のうちの半分は、適切なタイミングで適切な場所にいることで、残りの半分は、そのチャンスを生かすことができる能力があることが必要だと思っています。スタンフォードは、適切なタイミングと場所を与えてくれています。あとは自分次第です。
ジェシカ・ヤンさん
──スタートアップや起業家に関心を持ったきっかけは?
ASESは友達が欲しくて入ったのですが(笑)、活動していくうちに、起業家精神について学び、その影響力や可能性を知りました。そしていつしか「私もやりたい」と思うようになっていました。