アートの祭典から生まれた文化
──サウスバイは面白い。CESでこういうことは起こる気がしないけど、サウスバイだと起こりそうですよね。そうなんです。開放的ですよね。みんな自由だし、コミュニケーションしようよっていう文化がある。
よくCESと比較されますが、成り立ちが違います。CESは商業的な展示会で、SXSWはもともとアートの祭典。カルチャーが好きな人が集まるので、自然と語り合うんです。
──クリエイティブなイメージがありますよね。一方で、お金の匂いはあんまりしない。良い意味で(笑)
おっしゃる通りです。サウスバイはコミュニケーション型なんです。新しいものを作っていくっていく場所。CESはできたものを自慢する場所と言う感じでしょうか。
──日本人はどんな感じの方が多いですか?
この文化が気に入っている腕利きの人たちが、「SXSWに来たい!」と強い想いで社内を説得して来ていることが多いです。もしくは、世界に向けて飛び出そうとしている若い起業家もいます。彼らの目的は、最先端のテクノロジーやイノベーション情報を得ること、スタートアップや大企業の新規事業担当者が、連携先を模索するといったものです。
海外からは起業家や投資家が多く来ています。映画や音楽関係者もたくさんいます。SXSWの文化が好きで、いろんなものに対してオープンで新しいものを見つけに来てる人ですね
──ここで会って印象的だった人はいますか?
SXSWに来たその日に、「これ量産するなら、お金すごい必要でしょ。俺が投資するよ」と言われたりしました。それから、アクセサリーをたくさんつけている大柄な黒人がやってきて、「俺はミュージックとか音楽フェスとかナイトカルチャーのパーティーのコンサルティングやっている。ソバキュリアンが本当に増えてるから、自分たちがプロデュースするVIPパーティーに商品を入れたいのですぐに連絡が欲しい」と話しかけてきました。