AI

2023.05.10

すでに起こっているAIによる事業の混乱や雇用喪失

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世界経済フォーラム(WEF)の新しいレポートによると、今後5年間で25%の雇用に悪影響がおよぶという。調査の中で、米投資銀行ゴールドマン・サックスは急激に進む人工知能(AI)の浸透が3億人の雇用に影響を与えると予測している。

私たちは今、有用だが破壊的なテクノロジーの影響を目の当たりにしている。オンライン学習企業Chegg(チェグ)とIBMはAIによる変化が社内で生じると発表した。その結果、Cheggの株価は下がった。IBMは採用を凍結し、補てんせずに人員削減し、その業務をAIが引き継ぐようにする。

チェグの株価急落

カリフォルニアに本拠を置くチェグの株価はAIがビジネスモデルに影響を及ぼすことを認めた最初の組織の1つとなった後、急落した。同社は学生がOpenAiのChatGPTに手助けを求めていることを認めた。チェグの株価は2日朝に50%近く下落し、ChatGPTはチェグの財務状況に打撃を与えている。

チェグはAIがいかに早くサービスや製品を安価に複製できるかを指摘している。英紙ファイナンシャル・タイムズはチェグの収益が減少し、有料会員も失ったと報じた。新たな現実に対応しようと、チェグはAIによるオーダーメイドのコンテンツを提供するためにChatGPT-4を使って作成したサービス、CheggMateを開始した。

雇用の25%に影響

5月1日に発表されたWEFの報告書によると、今後5年間で雇用全体の4分の1が影響を受けるという。AI、デジタル化、再生可能エネルギー、サプライチェーンの移転といった急成長するトレンドが世界の労働市場に重大な変化をもたらす。WEFは多くの労働者が変化についていくのに必須のスキルを持たないため「新たな激動の時代」を予測している。テクノロジー、データ分析、サイバーセキュリティ分野の経験を持っている人は新しい環境で恩恵を受けるだろう。

WEFは世界45カ国で計1130万人の労働者を雇用している800社超を対象に調査を行った。こうした企業は2027年までに6900万人の新規雇用を創出し、8300万人の雇用をやめると予想しており、結局1400万人の雇用が失われる。事務職は目まぐるしい変化の影響をもろに受けそうだ。管理業務部門で約2600万人の雇用がAIに取って代わられる。
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翻訳=溝口慈子

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