第一に、「デザイン」カテゴリーにエントリーしたことです。「イノベーションアワード」には14カテゴリーあります。最初私たちは、「食・栄養・健康」カテゴリーにエントリーすることを考えました。ただ、私が「ヘルスやウェルネス関係はいま競合が多すぎるから、エントリーする分野を戦略的に考えるべきだ」と主張し、デザインカテゴリーで応募しました。
ここでのデザインは、抽出機のデザインだけでなく、ポテンシャルがいかせていなかったボタニカル素材の活用や、お酒を飲める人と飲めない人の垣根を無くすというUX/UIを含む全体的なものを意味します。もちろん目を引くような見た目であることは必要ですが。
第二に、エントリー書類を頑張って作った点です。動画や写真の提出ができるのですが、動画制作に力を入れてアピールしました。
──「サウスバイにこんな楽しさがあるよ」と、今後来る人へのメッセージをお願いします。
日本でも今後、オープンコラボレーションがますます重要になると思います。内需だけじゃ縮んでいくので、世界に向いていく必要が高まっていきます。SXSWは世界の最前線が集まる場所であり、世界へ出ていきたい人は来たら楽しいと思いますし、どうせ来るなら、是非「アワード」にエントリーするとか、展示ブースを出すなどして積極的に関わると良いと思います。イノベーションへの出会いがたくさんありますよ。
「イノベーションアワード」とは
14のカテゴリーでそれぞれ5社、計70社のファイナリストをノミネート。3月11日の午後の展示(Showcase)を経て、審査員と来場者の投票により、カテゴリーごとに優勝14社が決まります。授賞式は大きな会場で行われ、華やかなショーのようです。授賞式は円形テーブルに自由着席であり、偶然同じテーブルになった人と交流が深まります。私が座った同じテーブルからカテゴリー優勝者が出て盛り上がりました。
英語によるプレゼンや質疑が不要であること、プロトタイプ段階でも将来性で評価されることから、エントリーのハードルが、「SXSW Pitch」より低くなっています。日本からも数社がファイナリストにノミネートされていました。
2023年のInnovation Awardのカテゴリーは以下。
・AI
・音響(AV, VR, XR 及びその他のストーリーテリング技術)
・メディア
・Convergent Gaming(ビデオゲームと映画・テレビ・音楽コンテンツとの融合技術)
・デザイン
・大企業におけるDE&I
・中小企業の職場におけるDE&I
・新興組織の職場におけるDE&I
・健康と医療技術
・患者安全のための技術
・社会的インパク
・サステイナビリティ
・都市インフラ