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2023.04.02

転職への恐怖を克服するには? 5つの不安と対処法

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経営管理サービスを手がける米グローバリゼーション・パートナーズが行った「2022年世界従業員調査」で、米国人の4分の1以上が今年、転職をするかもしれないと回答した。調査では、33%の労働者が同じ業界内で転職する可能性がある一方で、26%は完全に職種を変えたいと考えていることが明らかになった。キャリアチェンジを希望する理由としては、給与を上げたいから(34%)、仕事のリズムを変えたいから(34%)、若い頃には得られなかった職業の機会を得たいから(34%)が上位に挙がった。

とはいえ、職種を変える時は不安がともなうだろう。実際、心理学者のホームズとレイが開発したストレス尺度によると、職業を変えることは、親しい友人の死のすぐ下に位置づけられている。だが幸いなことに、不安を和らげ、前に進めるようにする方法がある。本稿では、よくある転職にまつわる不安とその対処法を紹介しよう。

失敗への不安

転職の恐怖の中で最も広く浸透しているのが、失敗への不安だ。失敗を恐れるのは多くの場合、恥やとまどいを感じることへの恐怖心からくるものだ。恥をかくことや人を失望させることを心配するあまり、夢を実現することを諦めてしまう。失敗を恐れることの問題点は、無力になって何もできなくなってしまうことだ。

それでは、失敗への恐怖に対処するための練習法を紹介しよう。

まず、最悪の事態をすべて考え、紙に書き出そう。描写は具体的な方が良い。次の欄に、最悪の事態が起こる可能性を最小限にするために、自分ができることを書き出そう。3つ目の欄では、最悪の事態が起こった時に、どのような行動をとれば元の軌道に戻ることができるかを考えてみよう。4つ目の欄では、最悪のシナリオの可能性を1(起こり得ない)から10(起こり得る)の尺度で評価してみよう。このシンプルな練習は、恐怖を視野に入れ、最悪の結果はあり得ない、あるいは対処可能であることを理解するのに役立つ。

他人からどう思われるかという不安

転職を恐れている人は、他人の意見を恐れて足踏みしているのかもしれない。もしかしたら、父親の勧めで銀行員という「手堅い」職業に就いたのに、プロの料理人になることで父親を失望させてしまったのかもしれない。しかし結局、自分の選択で生きていくのは、他ならぬ自分自身なのだ。こうした懸念に対処するためには、まず信頼性を培い、強い自己意識を身に付けることから始めよう。

次の重要な質問をを自分自身に投げかけてみよう。

・自分は何を大切にしているのか?
・自分が本当に求めているものは何なのか?
・自分はどんな活動を楽しんでいるのか?
・自分はどんな遺産を残したいのか?
・もし批判を気にしないのであれば、自分は何を追求するだろうか?
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翻訳・編集=安藤清香

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