iPad1人1台をいち早く導入、中高一貫で使った東京成徳中高。その成果は?

iPadを6年間使った生徒が今年高校卒業する東京成徳中高

体育祭、学園祭の運営にもテクノロジーをフル活用

今回、この春に卒業する生徒会の大橋紡さん、平木さくらさん、関屋さくらさん、井戸根美花さんの4人が我々メディアに、学校で身に着けたことをプレゼンしてくれた。

生徒会長の大橋紡さんは、まず生徒会の活動全般について解説してくれた。

生徒会長の大橋紡さん。まず、総論として学生時代にiPad、Macをどのように活用したかを説明してくれた。理路整然としてわかりやすかった生徒会長の大橋紡さん。まず、総論として学生時代にiPad、Macをどのように活用したかを説明してくれた。理路整然としてわかりやすかった

彼らは、高校時代にもろに感染症拡大の影響を受けた世代でもある。この世代の生徒は、体育祭や学園祭も中止になったケースが多く、授業さえも在宅学習となった。小中学生のギガスクール構想のiPadの配布はギリギリ間に合ったぐらいだったが、教師も生徒も『使いこなす』というところまで行っていなかったのが実情で、効果的なオンライン授業ができたところは少なかった。

しかし、もちろん東京成徳中高では、ごく当り前のようにオンライン授業が可能だった。そればかりか、密にならないように各会場に分散して行われた2020年の体育祭代替行事では、各会場の様子を動画で中継したり、試合経過をInstagramやTwitterに投稿するなどして、全体の一体感を演出した。

感染症拡大で集まることができなかった2020年の体育祭は、各会場を中継で結び、試合経過をInstagramやTwitterで発信した感染症拡大で集まることができなかった2020年の体育祭は、各会場を中継で結び、試合経過をInstagramやTwitterで発信した

また、同校の学園祭に相当する『桐蔭祭』は『オンライン桐蔭祭 2021年』として開催され、演劇、演奏などの発表がオンライン上で行われた。特筆すべきは、これらの段取りを教師が行ったのではなく、すべて生徒が自主的に機材を揃えて運営したのである。

さらに、リアル開催された2022年の桐蔭祭の模擬店では、iPadのNumbersをクラウドで共有して、注文から、会計、集計まで一括で、当り前のように管理するなどの使いこなしを見せたという。
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編集=安井克至

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