資産運用

2023.03.21

投資を具体的目標に変える5つのポイント

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4. 目標別に投資法や投資先を決める 5年以内に資金を引き出さなくてはならない予定があるなら、銀行口座やMMF(マネー・マーケット・ファンド)など、利子が付いて、価値が変動しない安全なところに資金を保管しておいたほうがいい。株式市場などで積極的に投資すると、株価が下がり、いざ必要になったときに価値が失われている怖れがあるからだ。高リターンを得られる可能性は、複利運用が可能な期間があまりにも短いと、ぐっと低くなる。

もっと先を見据えた目標であれば、リスクを承知で投資するのもアリかもしれない。そうしなければ、自分の購買力がインフレによって低下するかもしれないからだ。投資リターンが1%、インフレ率が2%の場合は、実質的な購買力が1%減ってしまう。とはいえ、投資先は分散させるべきだ。そのほうがリスクを抑えられる。

年金投資をうまく分散させたい場合、いちばん簡単な方法は、予定している退職時期に最も近い年を目標に設定した「ターゲット・デート・ファンド(TDF)」に資金すべてを投資することだ(より堅実に投資したければ予定より早めに、より強気に投資したければ予定より先に目標期日を設定したTDFを選ぶといい)。こうしたファンドはどれも、1回ですべてが済む「ワンストップ・ショップ」で、適切に分散されている。そして、目標期日が近づくにつれて、自動的にリスク資産の比率が減少するようになっている。したがって、手はずを整えたら、あとは放置しても構わない。企業の年金プランは大抵がこうしたタイプで、それがデフォルトになっている場合も多い。

5. 投資コストを最小限に抑える 各口座について、投資期間とリスク許容度に応じて投資を配分するために、最もコストの低いオプションを探そう。同種の投資信託を比較したところ、パフォーマンスを最も適切に予測する指標は「コストの低さ」であることが、研究から明らかになっている。なかでも、所定のベンチマークに連動するインデックスファンドは概して手数料や取り引きコストが最も低いので、自分が開設した口座で利用できるかを確認しよう。

見てきたように、金銭的な目標を達成したいときに、時間をかけて株式市場を調べたり、その動向を追いかけたりする必要はない。物事を比較的シンプルなステップに小分けしていくと、実際は、思ったほど時間をかけたり犠牲を払ったりしなくてもいいことに気がつくかもしれない。

ということで、ぐずぐずしている暇はない。STARTをスタートさせて、目標達成を目指そう。

forbes.com 原文

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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