資産運用

2023.03.17

新NISAの認知度が50%切る、所得倍増プランは実現可能なのか

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「資産所得倍増プラン」を掲げる岸田政権は、その具体策として2024年1月から新しいNISA制度をスタートする。

そもそもNISAとは少額投資非課税制度のことで、金融機関でNISA口座を開設し、株式や投資信託などの金融商品を購入すると、通常は配当金や売買益等にかかる税金の20.315%が非課税になるというもの。国民の資産形成を後押しするため、2014年1月から開始された。

2024年1月の改正では、現行のNISAではできない一般NISA(成長投資枠)とつみたてNISA(つみたて投資枠)の併用が可能になるほか、年間投資上限額を最大360万円まで拡大。非課税保有限度額(生涯投資枠)を1800万円まで引き上げ、非課税期間を無期限化し、制度を恒久化する。

そうして大幅に刷新される予定のNISAだが、認知はあまり進んでいないようだ。

ZUUとNTTドコモが共同運営する金融メディア「MONEY TIMES」では、国内の20歳〜59歳の男女1000名を対象に、新NISAに関する意識調査を実施。2024年からNISAの制度改正が行われることを知っているかを尋ねたところ、男女共に50%以上が「知らない」と回答。性別では女性が62.4%で男性(50.6%)を10pt超上回り、より女性にNISA改正の認知が進んでいないことが分かった。


さらに、新しいNISAを利用するか、の質問には「現行のNISAを利用しておらず、新しいNISAも利用しない予定」が、男女とも約60%を占める結果に。一方で、「現行のNISAを利用しており、新しいNISAも利用する予定」は男女とも約20%、「現行のNISAを利用していないが、新しいNISAは利用する予定」は男性が18.6%、女性が14.4%と、いずれも2割以下となった。


また、新しいNISAの利用目的については、男女とも「老後資金を貯めるため」が1位で約30%に。続いて新NISAの利用方法を決めている人の中で、つみたて投資枠と成長投資枠のどちらを利用するかを尋ねたところ、男性は「併用」が最多(14.4%)、女性は「つみたて投資枠のみ」が最多(13.2%)で、利用枠が分かれる結果に。

新しいNISAで年間いくら投資するかを聞くと、年間投資額を決めている人の中では男女共に「1万円〜20万円」が1位(男性13%、女性11.4%)となった。

プレスリリース

文 = 大柏真佑実

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