ビジネス

2023.01.31 08:40

15秒小話で診断、ビジネスパーソンが自覚すべき「潜在的思い込み」とは

第3に、相手の視点から、あるいは第三者の視点から、自分や、目の前の出来事を、“見る”ことです。

そのためには、人づきあいの問題やトラブルに直面したら、自分に問いかけます。「相手の目には、私はどのように見えているのだろうか?」と。この自問をきっかけにして、相手の目に見えていると思うあなた自身を、頭の中に思い描きます。


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あなたの表情や身ぶり手ぶりの具体的な様子を思い浮かべてください。たとえば、笑顔で冷静な声で話しているのか、それとも感情的になって声を荒げて言っているのか、相手に見えていると思うあなたを想像してください。

あなたと、相手の間に横たわっている問題も、相手の視点から見てください。あなたが問題だと思っていることを、相手の側から改めて見てください。相手にとって何が問題なのか、相手の側から考えてみてください。

同じように、あなたのまわりにいる第三者の目に見えていると思うあなた自身を、あるいは目の前の問題を、頭の中に思い描いてみましょう。あなたが普段、自分の味方だと思っている第三者、逆に、あなたが敵だと思っている第三者が、あなたのことを、あなたの目の前の問題を、どのように見ているのか、第三者の視点から、想像してみてください。

相手の視点から、あるいは第三者の視点から“見る”と、見過ごしていた情報や理解できなかった側面に気づきます。あなたの態度や対応、あなたが良かれと思って言ったこと、あなたにとっての正論やアイディアやメリットが、相手の視点から見れば、別の意味で受けとめられていたことに気づくかもしれません。

何らかの気づきが得られれば、「理解しがたい加害者」が、「理解できる協力者」だと思えたり、「変えようがない絶望的な状況」が、「何とかなりそうな状況」だと思えたりして、これまで考えつかなかった解決策が思い浮かぶかもしれません。

頭の中の「情報のかたまり」を常にバージョンアップして、相手の視点から、あるいは第三者の視点から、自分を、目の前の出来事を“見る”。これを実践すれば、潜在的思い込みによる弊害を減らすことができます。実践することです。「分かった」だけではだめです。実践してください。


※読者のみなさんもぜひ、潜在的な思い込みで失敗したビジネス体験や、「ある晴れた日のドライブ」に類する作話を編集部にお寄せください(受付は2月10日(金)まで)。

ご応募は *こちらから

例(作話:相川充)

ある日の夕方のこと。赤いランドセルを背負った小学生が、一人で下校していました。その子は、公園脇を通った時に、公園のブランコに乗りたくなりました。

その子は、公園に入っていくとベンチの上に、背負っていた赤いランドセルを置いて、ブランコに乗りました。ブランコを漕ぐと空と大地が大きく動いて楽しくなりましたが、尿意を感じました。

そこで、その子はブランコを降りると、公園の中の公衆トイレの 、「紳士」のマークが付いている方へ入って行きました。

文=相川 充

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