多くの科学者や医療専門家たちが、「マストドン」などその他のプラットフォームの利用についてツイートしているのはそのためだ。
もちろん、ツイッターの創業者ジャック・ドーシーや元幹部たちが立ち上げた分散型SNSプロジェクトの「ブルースカイ(Bluesky)」をはじめ、その他のSNSが登場すれば、状況は変化する可能性がある。
そうしたなか、このところ特に注目が集まっているのは、「マストドン」だ。ツイッターのトレンドにもなっている。巨大な牙を持つゾウに似た先史時代の生物の名を取ったこのオープンソースソフトウェア「マストドン」は、ドイツ在住のオイゲン・ロッコが2016年に公開したものだ。
ツイッターが中央集権的に管理されるSNSであるのとは異なり、分散型のSNSである「マストドン」は、ツイッターと同じようなミニブログ型のサービスを提供する。ユーザーは「ツイート」ではなく(ゾウなどが鳴くことを意味する)「トゥート」を投稿したり、シェアしたりすることができる。
どれだけの科学者や医療専門家たちが今後、ツイッターから逃げ出すことになるのかは、まだわからない。ただ、TikTok登場後の状況からもわかるとおり、人々はより魅力的な代替プラットフォームがあれば、SNSを通じた活動の場を変える。
マスクは最終的に、ヘイトや科学と医療に関する誤情報・偽情報の問題に、どのような対応を取るのだろうか。
当然ながら、マスクがツイッターの運営のためにどのような人たちを選ぶのか、それら人にどのような指示を与えるのかといったことを通じて、マスクはこれからのツイッターに、多大な影響力を及ぼすことになる。
(forbes.com 原文)