Midjourneyは、絵画的な美しさを強調した画像を制作することで、この技術世界内での差別化を図っている。このプラットフォームは、写真と見間違うような写実的な画像を作ろうとしているわけではない。CEOのデヴィッド・ホルツは、むしろディープフェイクなど現実を模倣しすぎた作品の不気味さに個人的にとても不安を感じているという。ホルツは、Midjourneyは普通の人が創造性を発揮できるように、言葉で描写するだけで美しい画像を作ることができるツールを提供するのだという。
Midjourney創業者・CEOのデヴィッド・ホルツ(Getty Images)
しかし、同社の人間中心主義や消費者志向とは裏腹に、商業美術やプロのアーティストへの影響についてはどうしても疑問が残る。私は、AIアートがエンターテインメント、ビデオゲーム、出版のための画像制作に引き起こすかもしれない混乱について、ホルツに詳細なインタビューを行った。以下は、そのインタビューからの抜粋だ。ホルツはこうした問題に対処する際の、より深い背景とコンテキストを語り、会社、業界、技術に対する彼のビジョンを説明した。インタビューの内容は、わかりやすさのために長さも含めて適宜編集されている。
──あなたの役割と肩書きを教えてください。
私は創業者でCEOです。普通は創業者と呼ばれる方が好きです。というのも、CEOというとビジネスライクな響きがありますが、私たちはあまりビジネスライクではないので。私たちは、製品を作る応用研究機関なのです。
──Midjourneyのミッションは何でしょう?
私たちは、人類という種の想像力を広げようとしているのだといいたいですね。目標は、人間をより想像力豊かにすることであって、想像力豊かなマシンを作ることではありません、これは重要な違いだと思っています。