境界性パーソナリティ障害であなたの人間関係を台無しにしないための方法

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境界性パーソナリティ障害(BPD)は、「スティグマ(烙印)」を押されやすいメンタルヘルス症状であり、生活に困難をきたしかねない。BPD症状の人は、人間関係が不安定あるいは困難になりがちで恋愛関係では特にそうだ。

境界性パーソナリティ障害の人は「精神的に傷ついている」「治療不能である」などという考えが広く信じられているが、適切な診療によって、そのような人たちが楽しく、愛に満ちた、意義のある生活を送れる証拠が集まりつつある。

ここでは、境界性パーソナリティ障害の傾向を克服し、より意義のある充実した恋愛関係を持つための方法を2つ紹介する。

自分の感情を長所として利用する


BPD患者は、自分の感情に飲まれてしまうことがよくある。しかし、Personality Disordersに掲載されたニコール・カードナの研究によると、 克服できる希望はある。

同研究では、BPD患者の多くに共通する感情は「不安」であり「悲しみ」ではないことを発見した。さらに、それらの感情は無作為なものではないこともわかった。半数以上のケースで、感情的反応は対人的、ある社会的な要因で説明可能だった。

「被験者が不安な感情を報告した際、その人は問題を解決しようとしていたのに対して、悲しみを報告した際は問題を解決ではなく排除しようとしていることが少なくありません」とカードナはいう。「BPD症状は、自分では負えない感情をコントロールできている感じるための行動だと考えると、ずっとよく理解できます」

恋愛関係において、問題を解決しようとする意志は非常に高い価値がある。決してやってはならないのは、感情をカーペットの下に隠すことだ。表現されない否定的感情は時間とともに積み重なり、人間関係の大きな問題になる。

感情は合図だ。大切な人とともに困難を乗り越えるための果的な感情調整戦略をとることは、別れずにい続けるための大切な一歩だ。資格のある精神医療の専門家が、あなたが自分の感情に対応するための正しい戦略に到達するのを助けてくれる。
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翻訳=高橋信夫

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