境界性パーソナリティ障害であなたの人間関係を台無しにしないための方法

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自らの公平感を利用して他人を信頼することを学ぶ


信頼はあらゆる関係の根幹をなす。

エヴリン・リヴェイがFrontiers in Psychologyで発表した最近の研究によると、一般にBPD症状の人々は、人に不信感を抱くことがあっても心根は優しいことがわかった。

この研究結果は、境界性パーソナリティ障害患者が、健常人と同等の寛大さを示すことを説明している。しかし、2つのグループで相違が見られたのは、他人による利己的行動に対する予測だ。他人による不公平な扱いを予測する傾向は、健常人よりBPD患者のほうがはるかに強かった。

「BPD患者は不当な行為に対して敏感です。実際の協力的行動においてBPD患者には足りない部分がありますが、足りないのは協力の反応部分、すなわち相手を許し報復しない能力であって、協力しようとする傾向ではないことが実証されています」とリヴェイは説明する。

おそらくこのパターンは、部分的には早期の家族環境によるものだ。子どもによる協力は義務だが報われないといったケースだろう。

自分の家族やしつけの方法は選んでいないが、恋愛パートナーは自分で選ぶということは、覚えておくべき重要な点だ。時間とともに、あなたのパートナーが公正で寛容であることが示されたなら、それは相手を率直に信頼するときだろう。これは、BPDを持つ多くの人にとっては気の遠くなるような話かもしれないが、不公平に扱われることに対する不安を制御するのを助ける、根拠に基づく治療がいくつか存在する。

研究者は、効果的な心理療法として以下の4つを挙げている。

1. スキーマ療法
2. 弁証法的行動療法
3. メンタライゼーションに基づく療法
4. 転移焦点化精神療法


恋愛関係の改善に役立つ


境界性パーソナリティ障害を理解し治療する新しい方法が、研究によって発見されている。それは恋愛関係の改善に役立つはずだ、BPDのような複雑な症状の改善には、自分について学び、忘れそして再び学習する、絶え間ないプロセスだ必要だ。

forbes.com 原文

翻訳=高橋信夫

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