「地域を盛り上げる」ローカルブランドとして
──話は戻りますが、2020年代、崎陽軒はローカルブランドであり続けながら、関西や台湾に進出したり、イベントやグッズ、ツイッターなどもやられたりしている。今後はどうしていきたいか、お聞かせいただけますか。
コロナ禍の2年間で、世の中はこれから、さらに想像を絶する急激な変化をしていくことを感じました。崎陽軒には114年の歴史がありますが、これからも、想像できる世の中の変化にはもちろん、想像外の変化にも対応していかなければなりませんので、「世の中の変化に合ったローカルブランド」でありたいと思っています。
2021年から販売している「関西シウマイ弁当」も、横浜で売ってるものを全国展開しているわけではなく、関西仕様でプロデュースしたものです。崎陽軒は「地域を皆様と一緒に盛り上げる」会社なので、その「盛り上げ」を他の地域の皆様ともしてみたい。それでこそ、「ローカルな取組み」が積み重なるのではないかと思っています。
また、昨年は崎陽軒初代社長の出身地である栃木・JR鹿沼駅前にシウマイ像が完成しました。また、3年後に北陸新幹線が福井県敦賀市にまで伸びるにあたり、やはり「地域を盛り上げる企画」の一環として、福井県とタイアップをさせていただくことになりました。そんなふうに、横浜以外の場所でも、ローカルブランドの取り組みを行っていきたいですね。
──福井のお弁当は「関西シウマイ弁当」のように、福井ならではのものが入ってるのでしょうか?
そうですね。やはり「地元の方に愛される」商品を作りたいので、どうやったら地元の方々に愛される商品ができるだろうか?ということを考えています。
──ニコニコ超会議では「超シウマイ弁当」をプロデュースしたり、「シウマイ」ではなく「ギヨウザ」スープ選手権を開催したり。公式ツイッターやグッズなどもありますね。
今は情報発信のやり方がたくさんあるので、世の中のやり方に合わせ、シウマイやお弁当をはじめとして、お客様が常に崎陽軒を身近に感じていただける、認知されるポジションになりたいと考えています。