楽天のスポーツ事業が「唯一無二のビジネスモデル」である理由

楽天のグローバルスポーツ事業ヴァイスプレジデント、ラフール・カダバコル氏


──最後に、日本市場そして「Rakuten Sports」のポテンシャルについて、どのように見ているか、聞かせてください。

日常が徐々に戻ってきて、コロナ禍を通じて成長もしてきたスポーツが、大きな復活を遂げようとしています。テクノロジーを活用した新たなファン体験を提供できるチャンスがたくさんあります。

もちろんコロナが完全に終息したわけではありませんので、政策、ガイドラインに沿ったイベント運営等に努め、待ちわびていたファンの期待に応えていきたいです。

日本の選手たちについても、東京オリンピックを終えて、海外からの注目も高まっていると感じています。実際バスケでもNBAで八村塁選手が、WNBAでも今シーズン、町田瑠唯選手がプレーしましたし、7月のNBAサマーリーグには我々がマネジメント活動を支援している馬場雄大選手が参加しました。

同様に他の競技でも世界で活躍する、あるいは活躍が期待できる選手が増え、可能性に満ちた時期を迎えています。

町田瑠唯選手
町田瑠唯選手(Photo by Katherine Frey/The Washington Post via Getty Images)

こうした中で我々は、ファンはもちろん、選手たち、スポーツ業界をエンパワーメントする、ウィンウィンウィン(win-win-win)のモデルを構築しようとしています。

そして、一つはっきりしていることは、これは決して我々だけで実現できることではありません。世界中の競技団体、リーグ、チーム、選手たちの力や、スポンサー、政府・行政の支援、何よりファンの皆さんの応援がなければ、そもそもスポーツビジネスは成り立ちません。

このみんなが協力し合うことで成立する素晴らしい業界に、三木谷(楽天グループ代表取締役会長兼社長)が築いてきた楽天のテクノロジー、フィロソフィーを以て関わることができて、とても光栄なことだと思っています。

恵まれた環境に感謝しながら、謙虚に取り組んでいきたいと考えています。利益はあくまでもそうしているうちに自然とついてくるものだと確信しています。

>> 前編:堀米雄斗も町田瑠唯も 契約続々、楽天のグローバルスポーツビジネス

楽天のグローバルスポーツ事業ヴァイスプレジデント、ラフール・カダバコル氏(Rahul Kadavakolu)
ラフール・カダバコル(Rahul Kadavakolu)◎楽天のグローバルスポーツ事業ヴァイスプレジデント。2016年楽天グループ入社。FCバルセロナ、ゴールデンステート・ウォリアーズ、NBA、男子テニス国別対抗戦のデビスカップなど、様々なスポーツのパートナーシップ締結に貢献。エンターテインメント領域でもシルク・ドゥ・ソレイユのグローバルショー「Messi10」の各大陸におけるタイトルスポンサーを担当。楽天のグローバルブランド、マーケティング機能の指揮・推進に携わっている。

文=木崎伸也 編集=宇藤智子

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