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2022.07.29 12:00

後発スポーツメーカー「On」が全世界で支持される理由

CFO兼Co-CEOのマーティン・ホフマン氏とCo-CEOのマーク・マウラー氏

空洞のある特徴的なソールテクノロジーを武器に躍進を続けるスポーツメーカー「On(オン)」。創業は2010年と新興ながら、わずか12年の間に世界60カ国以上で展開されるグローバルブランドへと成長を遂げている。

ここ日本でも、ランナーを中心に高い支持を獲得。スイスメイドらしいスタイリッシュなルックスからファッション業界にもファンが多く、日常の足として愛用するユーザーも少なくない。

そんな日本のマーケットを本国はどう見ているのか? 日本を視察に訪れていた共同最高経営責任者のマーティン・ホフマン氏と、マーク・マウラー氏の2名に話を聞いた。

日本の消費者はOnとの親和性が高い


Onは創業から一貫して高い成長率をキープしている。今年度第一四半期の総売上高は対前年比で約70%増と過去最高を更新。クローバル全体として、売上高10兆円を目標に掲げるなど、その勢いは増すばかりだ。


最高財務責任者(CFO)兼共同最高経営責任者(Co-CEO)のマーティン・ホフマン氏

「画期的なソール構造を持つランニングシューズからスタートして以降も、アウトドアや、『パフォーマンスオールデイ』と呼ぶライフスタイルカテゴリーにまで事業を広げてきました。テクノロジーだけではなく、デザインやサステナビリティといったさまざまな要素が交差するところにブランドとしての立ち位置があると考え、他のスポーツメーカーにはなる幅広いアプローチを実践していることが、我々の強みだと思っています」(マーティン)

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Onのテクノロジーをシンプルに体感できる定番モデル「クラウド5」

確かに、日本でもOnのイメージといえば、「クッション性と推進力に優れていて、デザインもイケてるランニングシューズ」というのが一般的。サステナビリティへの取り組みに関しても、ラインナップ中、最大の売上を誇る定番モデル「クラウド5」を、44%ものリサイクル素材を使ったモデルへとアップデートさせるなど積極的だ。

とはいえ、グローバルで見ればOnの主戦場は北米とヨーロッパが中心。アジアは全体売上の約7%と、まだ比較的小さい。


共同最高経営責任者(Co-CEO)のマーク・マウラー氏

「アジアの中でも特に日本、中国、オーストラリアは我々にとって主要なマーケットと捉えています。日本についていえば、対前年比で120%もの成長を遂げることができました。我々の目標は、ランナーたちが足に纏うブランドとしてナンバー1になること。その点、日本のランニングマーケットは世界第5位と非常に大きな市場なので、我々も重要視しています。

今年、Onにとっては世界2店舗目となる、フラッグシップストアを東京にオープンしたことからも、我々が日本のマーケットに注力していることがわかっていただけるでしょう」(マーク)


「On Tokyo」の店内。シューズからアパレルまでOnの製品が揃う
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文=外山壮一 写真=落合明人

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