4月15日~17日まで開催されている、第7回オートモビール・カウンシルだ。幕張メッセの会場に行ってみたら、何と同時に家具フェアやガーデン・エクシビションが開催されていたので、日本はコロナ禍の中でも少し元気が戻ってきたのかなと感じた。
正直なところ、オートモビール・カウンシルみたいな自動車イベントは非常に珍しい。最新のモデルがあれば、100年前の名車もある。まるで、クルマのセレブレーションだ。
まだ、販売開始になっていない最新の「日産フェアレディZ」や、日本に上陸したばかりの電気自動車「ヒョンデ・アイオニック5」、それにポルシェ・タイカンも展示していれば、ランボルギーニ・カウンタック、デ・トマソ・パンテーラ、トヨタ2000GT、フェラーリ365GTBやディーノ246などの誰でもわかる名車があり、それほど知られていない英国製アルヴィスの新旧の車種も展示していた。それに、マツダのブースではレーシングの歴史を祝い、ホンダのブースでは、シビックの50周年を祝っていたりと、多彩な内容だ。
ということで、オートモビール・カウンシルの趣旨は何となくわかるけど、具体的にどうやって生まれたイベントなのか、実行委員会の共同代表を務める関雅文氏に聞くことにした。
「日本で新しいクルマ文化を作りたいという想いで始めました。それを実現するためには、現代のクルマはどういうオリジンから生まれてきたか、これを理解したうえで今のクルマに乗ったり、古いクルマと接したりすることで、クルマへの理解をより深く楽しめるではないでしょうか。ヨーロッパとアメリカは自動車文化に親しみがあるけど、日本は新しいクルマを作ることに集中して経済大国にはなったけど、そういう文化の面ではまだ遅れています。だから、自動車は楽しいものであること、そして深い文化があることを理解してもらいたいために、こういうイベントを始めました」と関氏。
なるほど。深いですね。
毎年、関さんはどんなクルマを展示すればよいのか、来場者は何を見たいのかというアンケートをとっているという。「やはり、50代の方はスーパーカーをもう一回見たいと言うんです。子どもの頃、カウンタックのおもちゃで遊んでいて、本物が見てみたいというリクエストですね。また、ドイツのDTM選手権という素晴らしいレースのコンテンツがあるけど、日本ではいまいちメジャーにならなかった。そこで、今回はあえて3台を用意しました」とアピール。
早速その展示を見に行ったら、「BMW M3」「メルセデス・ベンツ190E EVO.II」、そしてDTM優勝車の「アルファロメオ155 V6 TI」が置いてあった。それらは、量産車をベースにしながらも独自の規則によって世界で人気を得たドイツ・ツーリングカー選手権の魅力がたっぷりと味わえた。
アルファロメオ155 V6 TI