会場を歩いてみると、このイベントは、ちょっと古いクルマを好むタイプの自動車好きとしては大注目のイベントに気づく。まず、会場に入って目立つのが、ザ・アルヴィス・カーカンパニーという英国のメーカーのブース。
1936年アルヴィス ベルテッリ・スポーツサルーン
あまり、馴染みのない名前だろうけど、アルヴィスは1967年に量産車の製造を停止し、2017年には限定生産を発表して量産車の生産を再開した。日本では明治産業がアルヴィスの総代理店をしているけど、今回のイベントでは息を呑むほど美しい1936年式のベルテッリ・スポーツサルーンや、目にやさしいエレガントな3.0リッター グラバースーパークーペを含めて6台を展示。ちなみに、グラバースーパークーペは約5,000万円の価格だって。
会場の中を進むと、左手にホンダのブースがあった。テーマは販売50周年を迎えるシビック。1972年に初代が発売され、シリーズ累計の販売台数は2,700万台を超える大ヒット。その素晴らしい歴史を祝うために、初代シビックと、1970年代からレース活動で活躍した「YAMATO CIVIC」が展示されている。このディスプレーからは、シビックは50年前からいかに世界市民のベーシックカーとして大成功を収めたモデルであることがうかがえる。
さらに、その奥のマツダ・ブースに着くと、これまでのモータースポーツへの挑戦の歴史をテーマにしていることに納得。マツダはルマン24時間レースにも優勝したり、モータースポーツに参戦してきていることに驚く人は多いかもしれない。世界初の2ロータ―のロータリーエンジン搭載量産車をベースとし、1968年の耐久レースに挑戦した「コスモスポーツ マラソン デ・ラ・ルート仕様」と、1970年のスパフランコルシャン24時間耐久レースに挑戦した「R100ファミリア プレストロータリー」の2台が多くの来場者の目を引いていた。
でも、 今回の目玉は、マツダのこれからの挑戦の象徴として、バイオディーゼル燃料を使用する「MAZDA SPIRIT RACING MAZDA3 Bio Concept」と参加型モータースポーツサポート車両の「MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER」、この2台の初公開だ。そう、このイベントはワールド・プレミアを発表したりする場所なんだ。