マクドナルドのような多くの小売業者がPFASの使用禁止を発表するなか、より安全な容器包装を選択する際の指針となる新たなツールも登場している。米非営利団体のCenter for Environmental HealthとClean Production Actionは、使い捨ての皿やボウルなどの食器類に、PFASやその他多数の有害化学物質が含まれていないことを保証する安全基準「GreenScreen Certified Standard for Food Service Ware(外食業界で使用される食器のための認定基準)」を発表した。
米非営利団体Safer Chemicals Healthy Familiesが実施する「Mind the Store」キャンペーンの責任者であるMike Schade氏は、「この新しい基準は、小売業者・メーカー・配合業者がPFASやフタル酸エステル、その他の高懸念化学物質から移行する際、代替品の安全性を確保するのに大いに役立ちます」と話す。
米環境NPOのGreenBlueの事務局長で、GreenBlueが展開する業界団体「持続可能な包装連合(Sustainable Packaging Coalition)」の理事長であるNina Goodrich氏は、「企業が適切な材料の選択について理解し、不十分な代替品を販売することを避けるため、当連合は2021年にChemForwardと共同で『安全で循環型の材料の共同事業(Safe and Circular Materials Collaborative)』を開始しました」とGreenBizに語った。
PFASは環境汚染物質として注目を集めたが、氷山の一角にすぎない。たとえばマイクロプラスチックは、食品や水、空気、さらには胎児の胎盤に至るまで、あらゆるところに存在し得るため、健康への深刻な懸念として浮上している。科学者らがこれらの汚染物質を、脳腫瘍や出生率の低下に関連付けるようになれば、より安全な容器包装(およびその他の消費財)を求める消費者の声は高まるだろう。
「汚染物質によって自分たち自身に、何度も繰り返し危害を加え続けるようでは、循環型経済も何もあったものではありません」とSanborn氏は厳しく指摘した。
4. 容器包装へのより総合的なアプローチ
容器包装業界のステークホルダーは、持続可能な容器包装について、より多くの優れたリサイクル方法や、より優れた使い捨て製品、あるいは最適な使用材料という枠を超えて話を進めたいとしている。
「容器包装の分野で起こっている悲劇は、リサイクル可能である点ばかりが重要視され、環境負荷が小さいものとして排除されていることです」とAllaway氏は指摘する。「リサイクルや堆肥化が可能な容器包装は、より持続可能であると広く信じられています」
しかし、必ずしもそうとは限らない。