オフィス勤務が再開で「忙しい文化」も復活へ?

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また、組織としての信頼や古い業績管理モデルが影響している可能性もある。人は、自分が仕事をしていることを管理職が信じていないと感じると、自分の存在が見えるように忙しくして埋め合わせるようとするかもしれない。これは、会議への出席回数の増加や多くのプロジェクトに手を挙げること、早朝や深夜に電子メールに返信することなどの行動で現れる。

業績管理がいまだに遠隔勤務に適応できない中でオフィスに戻る人には、長時間椅子に座っている人は忙しく、付加価値を与えているという認識がいまだに刷り込まれているが、実際はその逆かもしれない。

忙しい文化を克服


地位の象徴としての忙しさは、仕事だけでなく生活のあらゆる部分で消え始めている。良い成果を得るためには忙しくある必要ないと理解され、業績指標は成果により焦点を当てたものに移行しつつある。人はただ賢く働く必要があるだけで、忙しく見えるようにと多くのことに手を出し過ぎるのではなく、価値を加える中核的な複数の優先事項に取り組むべきだ。

しかし、忙しい文化を克服する上で最も重要な道具は上層部がもたらすものだ。リーダーは部下の間に求める行動を自分が示すべきだ。

チームは、境界線の設定を促すことができる。必要なときに必要な量の休憩や休息を取っても安全だと従業員が感じれば、無理して働き続けるよりも仕事の質が間違いなく上がる。これがもしかしたら、忙しい文化のサイクルを断ち切ることになるかもしれない。

翻訳・編集=出田静

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