フェイスブックのBGPが削除された説
このようなBGPハイジャックの事例は他にもあり、2018年には、ハッカーがアマゾンのDNSに送られるはずのトラフィックを自分たちに迂回させ、10万ドルの暗号通貨を盗んだと報道されていた。
今回のフェイスブックの問題に関する初期の報道では、DNSの問題に焦点が当てられていたが、ネットワーク監視会社InfobloxのCricket Liuは、「DNSの問題とBGPの問題は混同されやすい」と指摘している。DNSサーバーがダウンしているように見えても、実際にはBGPルートが特定のサーバーへのアクセスをブロックしている場合があるという。
今回の障害の原因はまだ明らかになっていないが、インターネットサイトを監視・管理するクラウドフレア(Cloudflare)は、4日の早い段階で、フェイスブックのBGPルートがウェブ上から削除された形跡を確認したと述べていた。
しかし、その理由が何であれ、今回の障害はフェイスブックに巨大な問題をもたらした。ケンティックのマドリーは、「今回のアクセス障害は、この規模の企業としては間違いなく前例のない規模のものだった」と述べている。