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Spencer Platt/Getty Images

ウーブンフットウェア(ニット素材スニーカー)というカテゴリーの生みの親とされるオールバーズは、新規株式公開を正式に申請し、Nasdaqに「BIRD」のティッカーで上場する。

サンフランシスコを拠点とするオールバーズは、創業からわずか2年後の2018年末に評価額10億ドルを達成したユニコーン企業だ。ますます増えつつあるD2Cブランドの代表格的な企業と言える。資産運用会社フランクリン・テンプルトンが投資するオールバーズの現在の評価額は17億ドルだ。

サステナビリティへの注力は同社の強みだが、同時に課題でもある。同社の取り組みの達成状況は、独立の第三者機関によって、環境・社会・ガバナンス(ESG)基準で達成度を評価される。これによりオールバーズは、史上初のSPO、すなわち「サステナブルなIPO(持続可能な株式公開)」になる可能性がある。カルト的人気を誇る同社の上場は、株式市場に群がるミレニアル世代やZ世代の投資家を大量に呼び寄せることになりそうだ。

一方で、同社のサステナブルフットウェアや、新たに発売されたパフォーマンスウェア、アクティブウェアの根幹をなす原材料の開発と調達については、相当のコストがかかる。同社の特徴であるメリノウールやユーカリの木からつくられた繊維によって、合成繊維に依存する業界を刷新するには、他社にはない調達面での課題解決が必要だ。

加えて、業界に創造的破壊をもたらした企業の例に漏れず、オールバーズにも模倣者が出現している。しかも、敵は最強の捕食者だ。アマゾンは2019年、オールバーズの主力商品である95ドルのノックオフ商品を、45ドルで販売し始めた。

オールバーズのジョーイ・ズウィリンガーCEOは、2021年9月にFast Companyで掲載された記事で、同社はアマゾンによって、毎月1000~1500万ドルの売上を奪われていると述べている。ズウィリンガーはアマゾンの侵食について、「大手リテーラーが小規模ブランドから知的財産を盗み、我々を自社の研究開発部門のように扱うことが、大きな損害をもたらしている」と語った。

翻訳=的場知之/ガリレオ

ユニコーンサステナブルD2CIPO

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