──創業期の仲間づくりで苦労するスタートアップも多いです。角田さんはどのようにして優秀な仲間を集めて行かれたのでしょうか?
良いなと思った人はひたすら口説く。ウォンテッドリーのスカウトも日課のように送り続ける。その行動量がまずはポイントだったように思います。あとは、仕事の面白さを精一杯伝えること。そして素直に、自社の状況を良く見せすぎないこと。
LegalForce CEO 角田望 (提供:DIMENSION NOTE)
まだ世の中にないプロダクトのコンセプトを素直に伝え、共感してくれたメンバーが今のLegalForceを支えています。
──AIの精度を高めていく上で大切にされているポイントをお聞かせください
ユーザーである法務担当者の業務が「よりクオリティ高く、より早く、より快適に」なることに貢献できるかどうか。これに尽きると思います。
──どのような組織でAI契約書レビューサービス「LegalForce」を開発されているのでしょうか?
弊社は3つの開発組織によってサービスを開発しています。
1つめは「Design & Development」。CTO(最高技術責任者)直轄のウェブアプリケーション開発部隊で、エンジニアとデザイナーが集まった集団です。
2つめは「Research & Development」。自然言語処理技術といった要素技術を研究開発し、プロダクトの発展に役立てる組織です。
3つめは「Practice Development」。法務経験者や弁護士を中心としたチームで、彼らは契約書の雛形やレビュー時のチェックリストなど、サービスのコンテンツを開発する部隊です。
法規制が複雑化している昨今、自社だけで頻繁に起きる法改正や実務変遷をキャッチアップしていくのは非常に困難です。そこを弊社の精鋭部隊が代わりにキャッチアップして、最新の法律状況を反映したサービスを提供しているのです。
※インタビュー記事は2020年9月24日現在の内容です
角田望(つのだのぞむ)◎1987年生まれ 京都大学法学部卒業後、森・濱田松本法律事務所を経て、2017年3月に法律事務所ZeLo・外国法共同事業、2017年4月に株式会社LegalForceを創業。弁護士(第二東京弁護士会所属)