さまざまな苦労を乗り越えていまを生きる偉人の教え。悩みをやわらげてくれる言葉の力。先人たちの教えが詰まった本の知恵。いま1人で自信を失くしているあなたに寄り添ってくれる記事と考え方のヒントを紹介したい。
1. 日常に転がっている小さな幸せを拾い上げる
人生をつまんなくしてるのは、自分なの──所ジョージ流「毎日」の面白がりかた
「大きな目標ばかりに目がいってる。幸せや才能の芽は、そのへんにたくさん転がってるのに、みんな見えてないだけなんだよ」
日本を代表するマルチタレントの所ジョージさんは、冠番組を多数持ち、自動車、ゴルフ、スニーカーの収集など趣味も多彩。基地である「世田谷ベース」では野菜や果物も育て、収穫したら自分で仕込んで料理をして、食べて飲んで歌って毎日を楽しむ生活を送っている。
そんな所さんの日々を支えているのは、何事も楽しむという姿勢だ。
「もっと言うと、人間って、そもそも愚かだと思えばいい。そうしたら、全部笑える」
みんなが賛同することが決して面白いことではない。常識の両極端にあることこそが面白いのだと、所さんは教えてくれる。少し視点を変えてみれば、思わぬ解決法が見つかるかもしれない。
2. 心配事の9割は起こらない
心配事の9割は起こらない 「悩む」を減らす生き方のコツ
次から次へと悩み事が現れ、そのたびに立ち止まってしまう。頭の片隅にいつも漠然とした不安があって、なんとなく心が晴れない。あれこれ心配することが「クセ」になってはいないだろうか。
そんな時にヒントになるのが、仏教における「莫妄想(まくもうぞう)=もうそうするなかれ」という考え方だ。不安や悩みのほとんどは、紐解いていくと、まだ実際には起こっていない妄想や思い込み、勘違いや取り越し苦労にすぎないからだ。
曹洞宗特雄山建功寺の枡野俊明住職が、禅の教えに基づいて、感情の無駄な揺さぶりを鎮めるためのヒントを紹介してくれる。
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3. 小さな世界でも、そこで必要とされる
自分という人間の型をつくる──笑福亭鶴瓶流 売れっ子であり続ける秘密
芸能界のトップランナーの1人である笑福亭鶴瓶さん。長い期間売れっ子であり続ける秘密は、自分の型をつくったうえで、それにこだわり続けたことだと話す。
さまざまな分野で活躍を続ける笑福亭鶴瓶さん(Kiyoshi Ota/Getty Images)
「あきらめずに自分を変えないで頑張っていると、ちゃんと誰かが見てくれているもんなんです。自分を忘れ、余計な計算をして横にそれたりするとダメになる。あくまで自分のラインを貫くことがすごく大事なんです」
自分のことをどこかで評価してくれる人が必ずどこかにいる。自分は自分でいい。そう考えるだけで、思い悩んだ胸は少しだけ軽くなる。
4. 人生は泥まみれ。だからこそ、小さな希望が大きな輝きになる
傷つくことは当たり前──浅田次郎流 人生を前に進める方法
『鉄道員(ぽっぽや)』『蒼穹の昴』『壬生義士伝』など、名作を次々と世に送り出してきた直木賞作家、浅田次郎さん。いまとなっては日本を代表する作家の1人ですが、作家という子どもの頃からの夢を叶えたのは、40歳のときでした。
「そもそも人生は血まみれ、泥まみれ、汗まみれなんです。そうやって生きていくのが人生であって、傷つくことは当たり前のこと」
傷つくことを恐れて、前に踏み出さないと何も起こらない。もしかしたら出会えたかもしれない希望の光にも、近づけないかもしれない。