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上阪徹の名言百出

Westend61/Getty Images

いろいろなことが以前と同じようには行かなくなった。思った通りにできなくなった。不便が増えた──。

コロナ禍のなかで、そんなストレスを感じている人は多いと思います。しかし、きっとこの人なら、まったく違う捉え方をしているのではないか、そう思える人がいます。

日本を代表するマルチタレントの所ジョージさんです。

ミュージシャンであり、コメディアンでもあり、映画にも出演。冠番組を多数持ち、自動車、ゴルフ、スニーカーの収集など趣味も多彩。基地である「世田谷ベース」では野菜や果物も育て、収穫したら自分で仕込んで料理をして、食べて飲んで歌って毎日を楽しむ。そんな姿が目に浮かびます。

人間って、そもそも愚かだと思えばいい


以前の取材では、高校卒業後に造園会社で働いていたとき、父親の勧めで大学に行くことになった話から始まりました。しかし、所さんは、なんとこの大学を1年で除籍になってしまうのです。

「ちゃんと学校には行ってたんですよ。でも、2年に進級するための必修科目を取ってなかったんです。これでは、どんなに頑張ったって2年生にはなれない(笑)」

普通なら落ち込むところです。なんでこんなことになってしまったのかと。しかし、所さんは違いました。除籍をイベントにしてしまったのです。これは、何かのきっかけだ、人生の転機だと。

「だって、出来事そのものが猛烈に面白いじゃない。いろんなことで泣く人は、自分を良い位置に置いているから泣いちゃうわけ。もともと自分は愚かで、愚にもつかない人間だと思っていれば、笑えるのね。

もっと言うと、人間って、そもそも愚かだと思えばいい。そうしたら、全部笑える。立派な肩書き持っている人だって、道端に落ちているゴミを見て見ぬふりしたりすることもある。肩書がすべてじゃないんだから。人間なんて、みーんな、たいしたことないんだから」

所さんは、みんなが賛同することは往々にして面白いことではないとも語っていました。みんなが疑問に思うこと、常識の両極端にあることが面白いのだと。大学を辞め、その両極端を表現したデモテープをつくってレコード会社に送ったことが、人生の転機となりました。

「芸能界にまざろうと思ったわけじゃないし、そこでの順番なんてまったく興味もない。ただ、自分が思ったことを発表する場所が、たまたま芸能界だったわけ。

人って、自分を客観的に見られちゃったりする。だから、バカな自分を面白がっちゃえばいいの。将来を勝手に想像したりしてね。ライブやって、レコード出して、テレビに出ちゃって、なんて自分がどんなふうに流れていくか、自分で勝手に想像して面白がってた」

ゴミ捨てだって楽しいもん


テレビでの絶妙な切り返しやコメントは所さんの真骨頂ですが、それは実は意外なところから生まれていると語ります。

「こういうのって、生まれ持った才能があるからだって、みんな思ってるけど、実はそうじゃない。ちゃんとした生活をたくさんしていれば、どんなことにでも応用が利く。生活をたくさんすることが大切なんだよ。今、世の中どんどん便利になっちゃってる。本来やるべき生活や人生を、何かに誰かに肩代わりしてもらってる。これがダメなんだ」

文=上阪 徹

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