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米国内からの訪問客数はほぼ回復したが、日本からの渡航の見通しは?(Shutterstock)

3度目の緊急自体宣言(4都府県が対象)で外出自粛が呼びかけられる日本とは対照的に、世界屈指の観光リゾート、ハワイでは旅行客が数多く訪れ活気があふれていることを、ご存知だろうか。

新型コロナウイルスの感染の波がハワイに押し寄せ始めた1年前には、ワイキキから人影が消えデッドタウンと化したが、現在ではコロナ前かと思うほどの賑わいに戻ってきている。ハワイの現在の状況と、日本ーハワイ間の旅行について、ハワイに暮らす筆者が紹介する。

米国本土からの訪問客は、コロナ前の水準近くまで回復


ハワイの中心であるオアフ島では、これまでに2度のロックダウンが敷かれた。1度目は、新型コロナウイルスの感染が始まった当初、2020年3月下旬から5月末まで。2度目は、夏休み期間に感染者が急増した後、8月末から9月下旬まで。ハワイ全体の1日の新規感染者数は、過去最高で350人を超えた日もあった。ハワイの人口は141万人だから、人口比で計算すると、これは東京都で1日3400人以上の感染者が出ることに相当する数だ。

さらに2020年3月下旬から、ハワイ到着者には14日間の自己隔離が義務付けられ(※現在は隔離期間が10日間に短縮されている)、これによりハワイを往来する多数のフライトが運休。観光の拠点となるワイキキのホテルや飲食店、小売店のほとんどが閉鎖を余儀なくされ、ワイキキから観光客の姿が一気に消えた。

これを激変させたきっかけは、ワクチンと事前検査プログラムの普及だ。ハワイでは2020年10月15日から、事前に新型コロナウイルスの検査を受けて陰性だった人には自己隔離を免除する「ハワイ州事前検査プログラム」が導入され、米国本土とハワイを結ぶフライトが少しずつ増え始め、11月の感謝祭や12月のホリデーシーズン頃から、ハワイの観光業が少しずつ回復の兆しを見せ始めた。

そしてアメリカのワクチン接種率が3割ほどに達し、春休みにあたる2021年3月から4月には、訪問客の数が加速。さらに多くの訪問客がワイキキに訪れるようになった。この春の旅行需要の増加はアメリカ全土で広がっており、アメリカ運輸保安局(TSA)を通過した人の数が3月下旬に150万人を突破し、2020年3月15日以来、約1年ぶりにこの数値を超えたことが明らかとなっている。実際に、筆者が3月下旬にワイキキを訪れた際、街中には人があふれ、新型コロナウイルスの存在を忘れさせるほどだった。

文=佐藤まきこ

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