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大麻のベーピング(電子たばこなどの機器を使い、液体を加熱して蒸気を吸引すること)を行う10代の若者は、たばこや大麻を燃焼させて吸ったり電子たばこを使ったりする人よりも多くの肺損傷の症状を報告したことが、新たな研究から示された。ただし、同研究にはいくつか制約があると警鐘を鳴らす専門家もいる。

ミシガン大学の研究者らの研究は先日、医学誌の青年期健康ジャーナル(Journal of Adolescent Health)に掲載された。同研究では大規模長期研究「たばこと健康に関する人口評価調査(Population Assessment of Tobacco and Health Study)」の中から12~17歳の1万5000人近くの若者を対象とし、胸がゼーゼー、ヒューヒューと鳴ることや乾いたせきなど、自己報告された症状を分析した。

その結果、大麻をベーピングしていた若者は、たばこや大麻の煙を吸っていた人や電子タバコでニコチンをベーピングしていた人よりも、肺損傷の兆候である呼吸器症状が出るリスクが高いことが分かった。ただし、この研究ではがんや肺気腫、その他喫煙と関連する長期的な肺の病気など、異なる種類の肺損傷は考慮されていない。

同調査で分析対象となった肺障害の5つの主な症状は、胸がゼーゼー、ヒューヒューすること、胸がゼーゼーすることによる睡眠障害、胸がゼーゼーすることによるしゃべりづらさ、運動中やその後に胸がゼーゼーすること、風邪でも肺感染症でもないのに夜間に乾いたせきが出ることだ。

調査によると、大麻をベーピングしていると報告した10代の若者の間では、電子タバコを使うか喫煙していた人と比べて胸が「ゼーゼー、ヒューヒューする」との報告がおよそ倍だった。

たばこや電子たばこ、大麻の燃焼による吸引は全て乾いたせきなどの呼吸器症状と関連していたが、大麻のベーピングと比較した場合、関連性はそれほど顕著ではなかった。

研究の主執筆者キャロル・ボイドは報道発表で「私は、懸念されるような呼吸器症状と最も強い関連性を持つニコチン製品は電子たばこ(ニコチンを含む液体を加熱し発生した蒸気を吸入すること)だろうと考えていた」と述べた。

「私たちのデータは、たばこを吸うことやニコチンのベーピングが肺に最も大きな害をもたらすとの思い込みに異議を唱えるものだ。分析では、電子たばこやたばこの使用と呼吸器症状の間の関連性は、大麻のベーピングとこうした症状の関連性と比べて弱いことが分かった」

翻訳・編集=出田静

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