I report on the vices beat

Suzanne Kreiter/The Boston Globe via Getty Images

「大麻業界のスターバックスを目指す」と宣言した米国のキュラリーフ(Curaleaf)が、欧州の大麻企業エマック・ライフ・サイエンスを買収し、世界最大の大麻企業への道を歩み始めた。

マサチューセッツ州に本拠を置く大麻の栽培と販売を行うキュラリーフは3月9日、2億8600万ドル(約310億円)の現金と株式でエマック社を買収すると発表した。この買収で同社はドイツ、イタリア、ポルトガル、スペイン、英国を含む8カ国に拠点を拡大することになる。

キュラリーフ会長のビリオネアのボリス・ジョーダンは3月9日の決算発表の場で、今回の買収で、同社が世界の大麻市場で主要勢力となることを目指すと述べた。

フォーブスは、ジョーダンが保有するキュラリーフの株式の価値を25億ドルと試算している。彼は、米国の2倍以上の7億4300万人の人口を抱える欧州の大麻市場が、最終的に1200億ドル規模に成長すると説明した。

欧州諸国は、米国と同様な医療用大麻の合法化を進めており、今後数年の間に、いくつかのEU諸国がレクリエーション用大麻を合法化すると予想されている。スイスとオランダは今年、レクリエーション用大麻のパイロットプログラムを開始する予定で、ルクセンブルクは2023年までの合法化を検討している。

ジョーダンは、ポーランドやクロアチアの既存の医療市場や、ウクライナなどでの新たな市場の可能性を視野に入れて、エマック社の買収が東欧での「将来の拡大に向けた足がかり」になると述べた。

需要の高まりに応えて、ポルトガルにあるエマックの栽培施設は、生産キャパシティを2022年までに年間10トンに増強する計画だ。

キュラリーフは9日に第4四半期と通期の収益を報告した。同社の2020年の総売上高は過去最高の6億2660万ドルで、2019年から183%増となった。調整後のEBITDAは1億4400万ドルで、2019年の4倍の水準に達している。

しかし2020年の純損失は6170万ドルで、2019年の純損失6720万ドルからわずかに改善したのみだった。

米国で最も時価総額が高い大麻企業


ジョーダンは、2013年に自身のプライベート・エクイティ会社を通じてキュラリーフの経営権を取得し、2018年にカナダ証券取引所に上場させていた。現在は米国とカナダで上場する同社は、米国で最も時価総額が大きい大麻プロダクトの小売企業とされている。

「我々は大麻プロダクトをメインストリームの市場に押し上げている。当社は、コカコーラやフリトレー(ペプシコの菓子ブランド)のような企業になる」とジョーダンは、フォーブスの取材に話していた。

ジョーダンは、パッケージ戦略を強化するために今年に入り、経営体制を刷新した。1月には長年CEOを務めてきたジョー・ルサルディが退任し、飲料メーカーのドクターペッパー・スナップル・グループや、英製菓大手キャドバリーに勤務歴を持つジョー・バイエルンが新CEOに就任した。

「我々は大麻業界の世界的リーダーになるための、新たなステップに乗り出している」と、バイエルンは9日の電話会談で話した。

編集=上田裕資

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