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REING代表の大谷明日香(左)とプロデューサー兼エディターのユリ・アボ

性別、人種、年齢、体型──。そうした「ラベル」に付与されるイメージから個人を解放しようと活動している人たちがいる。

クリエイティブスタジオ「REING(リング)」が2019年8月に誕生した。

今年から対話型イベントを通じたコミュニティ運営を軸に、ジェンダーニュートラルなアンダーウェアなどのBtoCのプロダクト開発やBtoBのクリエイティブ制作・コンサルティングなど、男女二元論のあり方を問い直す事業に本格的に乗り出している。

「世の中の『普通』という価値観にトライしていきたい」と語るREING代表の大谷明日香。彼女に伴走するのは、同学年のプロデューサー兼エディターのユリ・アボだ。2人が思い描く未来の社会とは。

「結婚=幸せ」の価値観に抱いた疑問


REING代表の大谷は、幼い頃からジェンダーによる固定観念に疑問を感じてきた。

「特に20代後半になってからは、自分の生き方について結婚ありきで聞かれることに強い違和感がありました。結婚して家族を築く人だけでなく、一人で生きていく人や、ペットを大切なパートナーとして生きている人など、いろんな人がいるはず。それなのに、世の中で描かれる幸せの形が一つに決まっているのはおかしいと思いました」

大谷は4年前、30歳以下を対象とした広告の国際コンペティション「Young Spikes 2016国内予選」でBRONZE賞を受賞している。課題がジェンダーギャップだったことをきっかけに社会課題にアプローチしていきたいと考え、NEWPEACE Inc. に参画。そして入社後、あることに気づく。

「ジェンダーの固定観念を作っているのは『制度』と『風潮』の2つで、それぞれが密接に関わっていると気づきました。街を歩いていて目にするモノ、サービス、クリエイティブなどが、社会的な『制度』から発想されてしまっている。それによって社会の“常識”が形成され、本来たくさんあるはずの幸せのうち、たった一つの形が“普通”であるかのような『風潮』が強化されてしまっていると思いました」

REINGでは、「普通」という概念にとらわれず、多様な「個」のあり方を祝福し合える未来を「VISION」に掲げる。大谷は、男女二元論的な社会の“常識”を変えるためには、つくり手である企業側の視点を変えることが重要だという。

「『制度』を変える取り組みはもちろん重要ですが、私たちができるのは『風潮』に働きかけていくこと。つくり手側の視点が変われば、アウトプットが変わり、それを目にする人々の“常識”も変化していくはずです」

文=一本麻衣 写真=平山尚人 編集=督あかり

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