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Photo by Allison Shelley/Getty Images

米連邦最高裁判所の史上2人目の女性判事ルース・ベイダー・ギンズバーグが18日、首都ワシントンの自宅で亡くなった。

ギンズバーグは他の最高裁判事とは違った。アマゾンでは「ギンズバーグ人形」が販売され、パーソナルトレーナーはギンズバーグの運動習慣に関する書籍を執筆。その人生を追ったドキュメンタリー映画は大ヒットを記録し、2018年にはギンズバーグが初めて臨んだ性差別裁判を題材とした映画が公開された。ギンズバーグはどのようにして、これほどまでの人気を集めるフェミニストとなったのだろう?

ギンズバーグは、学校と職場で性差別を直に経験した。ハーバード大学法学大学院では、他の女学生らと共に学部長から、あなたが男性の代わりに入学すべき理由はどこにあると思うかと尋ねられた。時代遅れの固定概念がある限り女性が平等を勝ち取ることはできないと気づいたギンズバーグは、最高裁の判事に就任する前から、性差の固定概念に基づいた法律に次々と挑んでいった。

そうした法律の中には、財産管理者の人選に男性を優先するもの(男性の方が金とビジネスの管理にたけているという理由)や、妻を亡くした男性の遺族年金受給を認めないもの(妻の稼ぎは副次的である場合が多いという理由)、ビールの購入可能年齢を女性は18歳、男性は21歳としていたオクラホマ州の法律(節度ある女性は18歳で飲酒しても問題を起こさないが、若い男性は飲酒すると危険な振る舞いをするかもしれないという理由)が含まれる。

ギンズバーグのアプローチは、性別に関する固定概念や異なる待遇が男性側に悪影響を与えていることを指摘するという、したたかで独創的なものだった。ビールの購入年齢に関する裁判の原告は21歳未満の男子学生で、ギンズバーグは最高裁の男性判事9人がこうした男性差別を理解し、共感できるだろうと考えた。

この戦略は奏功し、最高裁判事らは7対2で、オクラホマの法律は違憲だと判断。さらに重要な成果として、この判決が先例となり、性別に基づいた区別に関するその後の司法判断が厳格化した。つまりこの判決は、女性の権利向上にもつながったのだ。

編集=遠藤宗生

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