自分に最適な睡眠時間を知るための「3つの指標」

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2. 昼間に眠くなるか?


量も質も、最高に良い睡眠がとれたときは、日中、とてもポジティブな気持ちになり、脳も活発化し、途中で眠たくなったり集中力が途切れたりするようなことも少なくなります。

一方で良い睡眠が取れなかった場合は、なぜか集中力がもたずに気が散る、眠い、仕事が捗らないといった状態になります。その現象が睡眠に起因すると考える人は意外と少ないのですが、日中なにかおかしいなと思ったら、まずは前夜の睡眠を疑ってみましょう。

3. 夜にしっかりと眠気を感じるか?


睡眠に規則性をもつことができ、それが継続できていると夜に自然と眠くなってきます。この眠気を感じられるというのはとても大切な感覚です。

現代においては、夜遅くにも仕事をしなければならない状況もあり、その時間帯の生産性の悪さに課題意識を持つ人も少なくありませんが、極端な夜型でない限り、それに関しては働き方が間違いであり、身体が感じている眠気が正常です。

研究領域でも人間の脳は12時間以上起きていると飲酒状態と同じくらい判断能力が低下することが証明されているので、自分の起床時間から逆算をして仕事の優先順位をつける、大事な会議を設定するなど、調整をするのがベターです。

これら3つは、何か特別なことをせずとも、主観で感じられることです。もちろん、計測デバイスやデータを用いればより客観的な視点で改善に取り組めますが、長年睡眠の課題に取り組んできた立場から、「これら朝・昼・夜で感じる主観はおおよそ正しい」と言えます。自分の睡眠を自覚すること。それが良い睡眠、良いパフォーマンスの入り口になるはずです。

連載:「睡眠」をアップデート 
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文=小林孝徳

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