年収1億円超 異色のサラリーマン・motoの逆算的なキャリア戦略

年収1500万円、副業年収1億円超。──「ファーストキャリアは地元のホームセンターでレジ打ちをしていた」異色のサラリーマン・motoが話題だ。

自身の体験談を綴った処女作『転職と副業のかけ算』は発売7日で3万部を超えるベストセラーとなり、ツイッターのフォロワーは10万人超え。ビジネスパーソンからの注目が絶えない、“キャリアのご意見番”として注目を集めている。

Forbes JAPAN編集部では、moto氏と共に「キャリアに正解のない」令和時代を生きるビジネスパーソンに向けた連載企画を実施。第1回目となる今回は、motoの人生観を培った幼少期から、現在に至るキャリアの変遷を紐解いていく。

年収1億円超えのサラリーマンが、あえて“新卒ホームセンター”を選んだ理由


───ファーストキャリアは地元・長野県のホームセンターだったとお伺いしています。

長野県の短大を卒業後、ホームセンターに入社してレジ打ちからキャリアをスタートしました。働き始めたのは20歳の頃です。

───現在とは全く異なる業界・職種です。当時、どのようなキャリアプランを描かれていたのでしょうか。

当時はまだ明確なキャリアプランはありませんでしが、漠然と「お金を稼ぎたい」と思っていました。僕の両親はお金に厳しく、幼少期にお小遣いをもらったこともなければ、学費の支援も一切ありません。こうした家庭に生まれ育ったことが、「自分のお金は自分で稼ぐ」という考え方を持つようになった背景にあります。

───「短大を卒業し、ホームセンターに新卒入社」というキャリアは、一般的に想像される華やかなものではない気がします。「お金を稼ぎたい」という目標を持ちながら、なぜそうしたキャリアを歩まれたのでしょうか。

四年制大学ではなく短大を選んだのは、お金の面で難しかったことと、少しでも早く社会に出た方が、お金を稼ぐ経験を積みやすいと考えたからです。

僕は中学生の頃から自分でお金を稼ぐ経験をしていたので、「お金を稼ぐ大変さ」を身を以て体感していました。そのため、安易に奨学金を借りることには抵抗感がありました。また、お金を借りてまで大学でやりたいことはなく、早く社会に出て経験を積むほうが、有意義な社会人生活を過ごせると思っていました。

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文=小原光史 写真=小田駿一

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