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近年の研究やデータ分析で、人にはそれぞれ自分にあった睡眠のかたちがあり、それが確保されるほど、日中のパフォーマンスが上がることがわかってきた。その流れで言えば、例えば「夜型」の人が毎日8時に出社するのは“拷問”に近いかもしれない。

一方で、働き方改革の浸透に伴い、個性に応じた働き方を推進する企業も増えてきている。もちろんできる業界や職種は限られるが、フレックス制やリモートワークが個人にもたらす好影響は大きい。

では、そんな社会をより拡張していくにはどうしたらいいのか。睡眠の改善に取り組むニューロスペース代表の小林孝徳と、遺伝子解析を広めるジーンクエスト代表の高橋祥子。サイエンスベンチャーのふたりが、自らの眠りと「睡眠の今後」を語った。(前編はこちら)



──この数年、働き方改革によって勤務形態も多様化していますが、お二人の会社ではどうでしょうか。

高橋:ジーンクエストは朝7時から10時まで出社時間が選べるので、働き方はわりとバラバラです。最近では世間的にフレックス制も普及してきていますよね。

小林:ニューロスペースもフレックス制で、コアタイムは11時から15時にしています。また、リモートワークを推奨して、出社が必要な会議など以外は、カフェでも自宅でも、個人が集中できる場所やクリエイティビティを発揮しやすい環境で働いてもらっています。例えば家が遠い人は、通勤の2時間を仕事にあてる方が断然効率がいい。

それと、弊社の場合は、メンバーの適正睡眠時間と朝型・夜型を把握しているので、その睡眠パターンに基づいて決めていたりします。

──そういう会社は面白いですね。ちなみに小林さんは何型ですか?

小林:僕は若干夜型です。今は12〜1時頃に寝て、7時〜8時頃に起きるのが合っているので、それを無理やり6時に起きて“仕事頑張ってる風”にするとあんまり良くない。7〜8時間の睡眠を取ることを徹底しています。

高橋:私は今回、睡眠の改善をしてみて、休日も自然に起きられるようになりました。昔からよく寝る子で、中学や高校の頃から土曜の午前中起きたことなかったので、自分でもびっくり。こんなことは人生初です。

それまでは20個くらいスマホで目覚ましをかけていましたが(笑)、自然に目が覚めるようになりました。目覚めが良いと「今日の私はできる!」という気分になって、集中力も上がる感じがします。

小林:その「自然に目が覚める」という起き方・目覚め方はすごく大切です。それは、睡眠時間が十分か、眠りの前半にちゃんと深い眠りが取れているか、起きる時に睡眠が比較的浅い状態か、という3つがカギを握るのですが、いくらいい眠りをしても、深い眠りのときに起こされると辛いんです。

──小林さんは「睡眠は技術」だとして、改善策を提案されています。そのベースとなるデータやノウハウはかなり蓄積されているのでしょうか?

小林:そうですね。対企業では、吉野家さんからはじまって、これまで80社以上の睡眠改善をサポートしてきました。通常勤務はもちろん、夜勤も含むシフト勤務の睡眠データを分析したり、ANAさんと一緒に時差ボケ調整アプリを開発しています。

それらにより、朝型・夜型など大きな傾向もわかってくるのですが、睡眠は年齢によっても違ってきますし、面白いことに性格によってもその特徴が変わっています。

モデレータ=成田真弥(リアルテックHD) 編集=鈴木奈央 写真=山田大輔

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