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アップルのティム・クックCEO(Getty Images)

不法移民救済策「DACA」の廃止を決めたトランプ政権の決定については、アップルをはじめとする大企業が反対の立場を取っている。DACAは、16歳未満で米国へ不法入国した人々、通称「ドリーマー」に国内での就業許可を与える措置だ。

アップルのティム・クックCEOは先月、ドリーマーは同社に大きく貢献してきたと表明し、話題を呼んだ。クックはさらに、ドリーマーには「多様なバックグラウンドを持ち、幅広いスキルと経験を持ってして、新鮮な視点で問題解決に取り組む能力がある」と述べている。

DACA撤廃は自社の有能な人材喪失につながると考える企業のリーダーは多い。最近ではグーグル、フェイスブック、スターバックスなど多くの企業のCEOが、70万人以上いるDACA対象者に米国内での就業と居住を引き続き認める法律の制定を議会に求める書簡に署名した。

政策や社会的不公正の問題に対して企業のリーダーが声を上げることは、今後も続くだろう。リーダーがこのような立場を取ることは、自社の一般に向けたイメージや、インクルージョンを推進する取り組みにどのような影響を及ぼすだろうか?

1. 従業員からの好感度

組織のリーダーが、従業員に影響を及ぼす可能性のある問題についての立場を公に表明することで、職場にさまざまなプラス効果が生じる。ある調査によると、特に従業員の中でも若い世代は、社会正義の問題などを気に掛ける企業で働きたいと感じている。

こうした問題は従業員にとって重要なものであり、政策の変化が自社の従業員とその家族に与え得る影響に敏感な企業は、従業員からの好感度が上がり、職場としての魅力が上がる。

2. 消費者からの好感度

フェイスブックのマーク・ザッカーバーグやアマゾン・ドット・コムのジェフ・ベゾスらCEOは2017年、トランプ大統領が一部の国の出身者に対して出した入国禁止令への反対を表明した。自社の消費者層の興味や願いを理解する企業は収益性が高まる一方で、理解しない企業は鈍感だとみなされ、悪影響を被る恐れがある。

ウーバーは2017年、そうした悪影響を実際に経験した。同社が入国禁止令に反対するデモを利用して収益を上げようとしているとの疑惑が浮上すると、同社に対するボイコット運動が発生。最終的に、20万人が携帯電話からウーバーのアプリを削除した。

さらに、当時CEOだったビス・カラニックがトランプ政権の経済諮問委員会に参加したというニュースが流れると、同社に対する反発は強まった。特定の政策や問題との関わり方が自社の消費者に与える影響に気を配れない企業は、ウーバーと同様の目に遭うだろう。企業にとって、自社の消費者層の価値観を理解することは絶対不可欠なのだ。

編集=遠藤宗生

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