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ルーブル美術館で開催中の『レオナルド・ダ・ヴィンチ展』(Getty Images)

仏ルーブル美術館で先月、ルネサンスの巨匠レオナルド・ダビンチの没後500年を記念した特別展が始まった。

展示の規模は非常に大きく、代表作をグレードアップしたものや、もろいために移動は困難だと言われていたものの直前で展示が決まった絵画が楽しめるほか、まだ展示が決まっていない絵画もある。

ルーブル美術館は既にダビンチの絵画5点を所蔵しているが、今回の特別展では、同館のキュレーターらによる10年の調査・計画を経て、ダビンチのスケッチや絵画、計160点が世界で初めて一堂に集められる。作品は、バチカン市国やイタリア各地の美術館、ロンドンの大英博物館から借用されている。

「モナリザ」がバーチャルに

ルーブル美術館の訪問者の大半は、世界で最も有名な絵画「モナリザ」を見るためだけに同美術館を訪れている。そのため、押し合いへし合いする観客の前で同作品をどのようにして展示し、長い待ち時間を解消するかは、ルーブルにとって課題となってきた。

米紙ニューヨーク・タイムズによれば、同館は解決策として、仮想現実(VR)ツアーを用意している。このツアーでは、ダビンチが設計したグライダーに乗り、『モナリザ』のモデルになったと言われるイタリアのシルク商人の妻とそのフィレンツェでの生活に迫ることができる。



世界で最も高価な絵画「サルバトール・ムンディ」は行方不明に

イエス・キリストがルネッサンス期の服を身にまとっている姿を描いた世界で最も高価な絵画「サルバトール・ムンディ(救世主)」は、ダビンチが1500年に描いたものだとされ、芸術界の伝説的な作品となっている。同作品は当初、ダビンチの弟子によるものだと思われていた。その後1958年にロンドンで競売にかけられた際には画家のボルトラッフィオによるものとされ、45ポンドで落札された。

英紙ガーディアンによると、同作品は米ニューオーリンズの競売で2005年に1175ドルで落札された後、ようやくダビンチのものであると断定された。多くの人は今でも同作品がダビンチ作ではないと考えているが、ルーブル美術館はそうではないようだ。

しかし、同作品が現在どこにあるのかは誰も知らない。ダビンチの絵画として知られている作品は20点しかなく、そのうち個人が所有している作品はこれだけだ。同作品はこれまで何度も所有主を変え、英王室やロシアの富豪の手にわたってきたと言われている。

同作品は2017年に4億5000万ドル(約490億円)もの巨額で落札された。現在は、サウジアラビアのジャーナリスト、ジャマル・カショギの殺害に関与したとされる同国のムハンマド皇太子のスーパーヨットに飾られているとうわさされている。同作品が展示される可能性は少ないだろう。

編集=遠藤宗生

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