ケップルアフリカベンチャーズ(KAV)を運営し、起業家でもある山脇遼介は、日本のCVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)や事業会社からの現地スタートアップへの投資に可能性を見出す。
「日本はVCやCVCが次々新設されているが、世界市場を狙える質の高いスタートアップはまだ多くなく、金余りの状態。米国やアジアの新興国には主要な投資がすでに入っていて、新規参入の投資は難しい」。一方で、アフリカではハイレベルなスタートアップが増えるなか、投資の参入が追いついていない状態にあると山脇はみる。
「人口が減少する日本市場は衰退傾向。しかし、日本にはグローバルブランドの有名企業や、有名ではなくても売り上げ1000億円以上の大企業がたくさんある。アフリカの質の高いスタートアップとつながれば、両者にとって意味のあるインパクトが生まれる戦略的な投資ができる。5年前なら実現できなかった。いま、素晴らしい時期を迎えようとしている」。若者たちの挑戦が、アフリカ、そして日本の課題解決になる日が来るかもしれない。