レゴハウス体験ゾーンは、オフィススペースにまで拡張している。床には、レゴの基本色である赤、緑、青(RGB)などの鮮やかな色を使った。キャビネットと棚のあちこちにレゴ人形が配置されている。
スタッフオフィスの鉢植えの植物、装飾品、絵画はすべてレゴ製だ。床にうずくまる大きな鳥から壁に張りついたレゴの建設作業員まで、周りはレゴであふれている。レゴ社のスタッフプロフィールは、各従業員のキャラクターに合わせたミニレゴで作られている。
「レゴグループは、ユーモアをごく真剣に受け止めています」と、トリニセン氏は言う。レゴ社にとって、職場風土として遊びを確立することは重要なのだ。
「私たちは、体験ゾーンを従業員の仕事のために最大限に活用しようとしています」
普段は、従来的な会議を行うのではなく、体験ゾーンやテラスで話し合いをするという。大規模な会議のときは、屋外の一般公開の時間後に、従業員が屋外テラスを使用する。
レゴハウスの建物の外にある椅子もレゴブロックを積み上げた形である。 /写真:レゴグループ、イワンオフィススナップショット提供
レゴハウスのオフィススペースで最も重点を置かれているのは、「快適でフレキシブルな空間」だ。従業員は、席をすべて自由に使える。固定作業スペースに加え、フレキシブルな座席システムがあることで、どのスペースでも快適に働くことができる。オフィスの片側からビルン・オールドタウンスクエアが見下ろせるので、仕事中に間接照明を取り入れることができ、もう一方の側からは、レゴ・スクエアを眺めることができる。
レゴハウスには多くの利点があるが、課題も残っている。
木々もすべてレゴブロックで作られている。/写真:レゴグループ、イワンオフィススナップショット提供
レゴハウス・コミュニケーションズのシニアマネージャー、トリニセン氏によると、新オフィスへの移転後の体験型ハウスとオフィス機能の統合については、まだ調整を進めている段階だ。
「おそらく、従業員が共通して希望しているのは、収納スペースの実現です。私は常に、オフィスの空間について最善を尽くしていますが、みんなが忙しいときには簡単には行きません」
「ひとつの建物に一般の人が入る公共スペースとオフィススペースを同居させると、散らかるし混雑します。だからといって、私に何ができるでしょう。そもそもレゴは、床で楽しく作業するおもちゃなのですから」