国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」

代表的なセダンであるトヨタ・カムリ

今や、SUV時代だ。時が経つにつれて、SUVがますます市場シェアを奪ってきている。すると、ずっと人気だったセダンは絶滅に向かうのだろうか──。いや、そんなことはない。セダンはまだまだ元気だ。

ここ数年、GM、フォード、クライスラーからなるアメリカのビッグ3が、「セダンは下火」と伝えている。特にフォードにおいては、セダンの製造をやめ、SUVやトラックやスポーツカーに集中すると言うほどの大変革が起きている。

でも、正直なところ、そういうアメリカのカーメーカーは、海外のライバルほどセダンを上手に作れていない。つまりドイツ製、英国製、日本製、スウェーデン製、そして韓国製より、セダンのデザインやクルマ作りで遅れをとっている。セダンは元々、アメリカが育ててきたようなジャンルだけど、ここ数年、欧州や日本、韓国が主導権を奪っている。だからセダン市場から撤退しようとしているのが事実で、それはそれで仕方ないかもしれない。

セダンのシェアが縮小しているのは確かだ。アメリカではトラックやSUVが、欧州ではハッチバックが主流だ。日本の場合は海外とは少し違って、ミニバンとコンパクトが市場の大半を占めている。

日本の2018年上半期の販売台数での割合を見てみると、軽自動車を含むコンパクトが33%、ミニバンが29%、SUVが22%を占め、セダンのシェアは16%だ。ちなみに、日本で最も売れているトップ10の中には、セダンが1台もランクインしていない。昨年でいえば、12位のトヨタ・カローラが最も売れているセダンとなる。そこに次ぐのがセダン仕様もあるスバル・インプレッサだ。

いっぽうアメリカでは、フォードF150という大型ピックアップ・トラックが相変わらず最も売れる車種だが、売れているセダンの1〜6位までが全て日本車だ。1位は年間34万台売れたトヨタ・カムリ、2位はホンダ・シビック(32万台)、そして3位はトヨタ・カローラ(30万台)だ。米国車はシボレー・マリブがやっと9位にランクインするも、販売台数14万台と、日本車に上位を許している。

僕もここ数年、アメリカで全車試乗しているけど、やはり、日本車がデザイン、信頼性、走り、安全性、それにコストパフォーマンスでは大きくリードを取っている。ただし、韓国車の質は日本車と並んできている。

文=ピーター・ライオン

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