国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」

トヨタ スープラ(Photo by Robert Hradil/Getty Images)

トヨタの新スープラにサーキットで試乗してから約半年、僕はついに、一般道で市販モデルを試乗することができた。スポーツ・ドライビングだけでなく、通勤や渋滞などの中のスープラはどうなのか? 今回の記事ではその走りをお伝えしよう。

と思っていたら、アメリカから凄いニュースが飛び込んできたので、まずはそちらを紹介したい。

外観は国内外で反応に差

ここで伝えたいのは、一見信じがたい海外でのテスト結果だ。アメリカの有力誌「モータートレンド」が、新スープラとポルシェ・ケイマンとBMW M2を乗り比べられた結果、なんとスープラが勝ったという。今回のテストでは、3人のベテラン自動車評論家が2日間かけて、サーキットや一般道で3台を徹底的に試乗。それぞれの急加速、ブレーキング性能、8の字の走行、旋回の限界に加え、一般道での乗り心地、コーナリング性能、直進安定性、ドライバーが感じるスリル度、走りの楽しさなどが比較され、その結果、トップに立ったのはスープラだった。

同誌は、「特に良かったのは、ジキル&ハイドみたいな二重人格の性格。ヤミつきになります。一般道で普通に走ると、アクティブ・ダンパーのおかげで乗り心地は良い。けれど、インパネのスポーツ・ボタンを押すと、ステアリング、スロットルなどの反応がより良くなり、エキゾーストはパパパポポポと鳴って、いきなり性格がコロッと変わる。刺激的で、これぞ本来のスポーツカーのあるべき姿ではないか」という。



僕も先週、伊豆の修善寺で乗ったけど、ほとんど同感だね。3種類のエンジンを搭載する仕様が揃っていたので、全部チェックしてみた。

197psの2Lターボは490万円、258psの2Lターボは590万円、そして340psの3Lターボは690万円というわかりやすい設定になっている。この組み合わせはスポーツカー好きにとって、たまらないだろう。まるで、初級、中級、上級というような考え方の仕様だ。

新スープラに関して僕が不思議に思うのは、日本と海外の有力媒体のデザインに対する評価の違いだ。日本人の同僚の意見を聞いている限りでは、スープラの外観はあまり気に入っていなく、姉妹車のBMW Z4の方が格好いいという。

一方、英国の名門トップギア誌は「トヨタ・スープラとBMW Z4は同じパワートレーンやシャシーを採用しているけど、スープラの方が格好いい。Z4よりもプロポーションが良いし、そのヒップが官能的で存在感がはっきりしている」と好評。スープラの世界最大市場のアメリカでも評判がいい。またモータートレンド誌は「この有機的で流れるデザインは大歓迎」と評している。



僕もスープラのプロポーションは良いと思う。まるでビヨンセのヒップにインスパイアされたような後輪上の膨らみは、非常に存在感がある。ただ、真正面から見たヘッドライト周りのデザインは少し平凡に思えた。

文=ピーター・ライオン

PICK UP

あなたにおすすめ

合わせて読みたい