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フォーブス ジャパン編集部 エディター

ネットフリックスCCO テッド・サランドス

約20年間で、DVD宅配サービスの企業から世界有数のエンターテインメント企業へと変貌を遂げたネットフリックス。今年、同社が製作したオリジナルコンテンツが過去最多23部門でエミー賞を獲得するなど、エンターテインメント業界に多大なインパクトを残している。

ネットフリックス躍進の秘訣はオリジナルコンテンツのユニークさ、面白さはもちろん、何よりエンターテインメント業界における従来の常識を打ち破ったところにあるだろう。

例えば、同社のオリジナル作品を製作し始めた初期の頃の話として、こんなエピソードがある(詳細は別記事)。

それは、決定的に同社と他社との差別化を進めることとなったドラマの制作で起きたことだ。ハリウッドでは当時、ドラマを制作する際に必ずパイロット版の1話を制作してから意思決定を下す。これがエンターテインメント業界におけるコンテンツ制作の常識とされていた。

しかし、ネットフリックスは業界の常識、先入観に捉われなかった。それまでのメンバーの視聴動向のデータから、はじめから「当たる」自信があったために、パイロット版を制作せず、最初から2シーズンの制作を確約。それにより、デヴィッド・フィンチャー監督の『ハウス・オブ・カード 野望の階段』が誕生した。今月2日からは、いよいよそのファイナルシーズンが配信開始している。

それだけではない。他にも全エピソードの一斉同時配信を行うことで、ユーザーが一気見(ビンジ ウォッチング)が楽しめるようにするなどコンテンツ視聴のあり方も大きく変えた。

そんなネットフリックスのコンテンツ戦略を担っているのがCCO(コンテンツ最高責任者)のテッド・サランドスだ。


シンガポールで開催したイベントで「ネットフリックスの進化」について話すサランドスCCO(ネットフリックス提供)。

シンガポールで開催されたイベント「See What’s Next: Asia」で、「世界の中でもアジアは随一の創作力が集まっている地域」と語り、今後、アジアのクリエイターへの投資、アジア発のコンテンツ配信に注力していくと発表した彼は、どんな戦略を思い描いているのか──サランドスに話を聞いた。

ネットフリックスの強さは「ローカライズ」にあり


──昨日のイベントで韓国やインドをはじめ、アジアの製作者への投資を拡大し、アジア発のコンテンツ配信に注力していくと発表されました。その狙いを教えていただけないでしょうか?

韓国やインドもそうですが、日本のことも忘れてないですよ(笑)。今後、コンテンツ制作にますます注力していく予定です。

──ありがとうございます(笑)

アジアに注力する狙いは、高い創作力が集まっていること、アジア発コンテンツの視聴時間の半分以がアジア以外の地域であることに加え、コンテンツの好みは国ごとに異なることも大きな理由です。

写真=小田駿一

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