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(Photo by Sandra Montanez - FIFA/FIFA via Getty Images)

サッカーのワールドカップ(W杯)やその他の国際的なスポーツイベントの開催地に名乗りを上げる国は全て、選出されるために最大限の努力を払う。先ごろ閉幕したW杯2018年大会の開催地に立候補した英国は、招致活動におよそ2100万ポンド(約31億2600万円)を費やした。

各国が招致の実現を通して期待するのは、ビジネスや観光を通じた収入の増加と自国の経済成長だ。そして、それらが新たなインフラ建設にかかる支出を正当化してくれることだ。

だが、そうしたスポーツイベントは実際に、開催国の経済を繁栄させるのだろうか?ロシアはW杯開催地の名声を得たかもしれないが、予算は当初の予定を大きく上回り、約6億ドル(約674億円)が追加された。同大会の開催に向けて投じられた金額は、およそ120億ドルに達している。

発展途上国が開催地に選ばれた場合はいつでも、インフラ整備が重大な問題になってきた。インフラの整備には雇用の創出と生産性の向上を促す側面がある。それでも、これらは必ずしも容易に実現されるわけではない。

成功だったと評価されている(2010年の)W杯南アフリカ大会でもその後、新設したスタジアムで行われる試合を見に行く客がほとんどおらず、一部の自治体は自らメンテナンス費などを工面せざるを得ない状況にある。

より大きな問題となるのは、そうしたスタジアムの建設費は鉄道の敷設や病院・学校の建設に充てるべきだったのではないかという指摘だ。世界経済フォーラム(WEF)は調査結果で、明確にそうした意見を支持している。

「残念ながら、スポーツ向けのインフラ施設は整備にも運営にも高額のコストがかかり、数少ない高価値の不動産を占有する一方で、メンテナンス費を確保できるだけの使用頻度を維持できない場合が多い。スタジアムは、一般労働者の経済面での健全性にとって不可欠なものとは言えない」

編集=木内涼子

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