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GLイベンツライブ代表 Olivier Ferraton(オリヴィエ・フェラトン)氏

2020年の東京五輪後に競技施設をどう活用するべきか。そんな「レガシー問題」の議論が交わされる中で、日本市場に参入し、水面下で動き出した企業がいる。フランスのGLイベンツ社だ。

2016年に日本市場へ参入したGLイベンツが手がけるのは、仮設建設ビジネス。大型イベントが開催されるエリアで、 “セミ・パーマネント”と呼ばれる仮設オーバーレイ施設を建て、イベントが終われば解体する。その資材をまた次の大型イベント開催地で活用する事業を展開している。GLイベンツライブ代表 Olivier Ferraton(オリヴィエ・フェラトン)氏が見据える、日本市場のビジネスチャンスとは。

地方都市リヨンから世界に進出

GLイベンツはスタジアムやライブ会場、展示場などの建設からイベント開催時のスタッフ手配までを手がけるイベント業界のリーディングカンパニーだ。1978年、フランス・リヨンで設立され、今年で40周年を迎える。人口約50万人の地方都市で生まれたGLイベンツは、いまや従業員数は約4000人。世界90箇所に拠点を持ち、2016年度の売上は9億5300万ユーロ(約1280億円)に上る。

数あるイベント会社の中でもGLイベンツが強みとするのは、仮設建設とイベント運営だ。再利用できる資材を使用し、仮設施設を建てる。役割を終えれば解体し、次の大型イベント会場で利用する。そんな仮設建設ビジネスを展開する。

「東京五輪を始めとした大型イベントが控えているにも関わらず、日本のイベント市場はドメスティックに閉じている。だからこそ、私たちが市場をリードできるチャンスがある。東京五輪に向けて建設費用を抑えつつ質の高い施設を建てるためには、国際競争が必要となる。でなければ、東京五輪の建設予算は莫大になってしまうだろう」とフェラトン氏は語る。

大型イベントを開催する度に恒久的な建造物を建ててしまえば、建設時にかかる材料費や人件費などだけでなく、イベント終了後の建造物の維持費、または二次利用しない場合の解体費など多くのコストがかかってしまう。

その最たる例が、2016年に開催されたリオデジャネイロオリンピックだ。突貫工事で進められ無事開幕に間に合ったかと思えば、閉幕後、オリンピックで使用された施設や公園などの建造物が使用されず、解体もされないまま廃墟と化している。

日本でも本番を目前にして、施設建設に関わる問題が多く議論されている。既に、2会場が大会終了後赤字の見通しだという報道もある。かつて1998年に開催された長野オリンピックのために建設された、ボブスレー会場の維持や改修に巨額の費用がかかることも問題視されてきた。

世界中から注目される大型イベントのために建てられた建造物が、開催地の負の遺産となり行政の財政に重たくのしかかってしまう。開催に際しての初期コスト、また維持費等を押さえることは、行政や国民にとってプラスに作用するだろう。

文=岡田弘太郎 写真=研壁秀俊

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