五輪は東京の先進性を示す格好のショーケース
GLイベントが手がけるのはスポーツイベントだけではない。2016年にはCOP22(気候変動枠組条約第22回締約国会議)の開催に合わせ、モロッコへと進出した。
「COP22の開催時には、砂漠の中にたった10日間で約2万人が来場する会議場を建てた。テントや家具から発電機まで、開催に必要なあらゆるものを持っていく。何もない砂漠の中にだって施設を作ることができる。」
まるで世界を旅するように、ビジネスチャンスがある国へ参入していくスタイルで世界展開を進めている。
「成長中のアジア各国では、今後数年で大規模なイベントが計画されている。そこには多くのビジネスチャンスがある」とフェラトン氏は語る。
たとえば、2019年のラグビーワールドカップではテレビ放映スタッフ用に大量のテントが必要になるし、同時期に2020年東京オリンピックのテストイベントも控えている。GLイベンツはその需要に合わせ、仮設建設やイベント運営サービスを展開予定だ。
その中でもフェラトン氏は東京オリンピックを「需要のピーク」と位置付ける。東京側から見ると、今まで開催国が抱えがちだった様々な課題をクリアしようとする姿勢を世界に示す、絶好のショーケースになり得る。
「東京五輪は東京の先進性を世界にアピールする舞台になる。リオデジャネイロの轍を踏まないためにも、五輪の後を見据えたサステナブルな計画を進めることが急務だ」