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写真左からグッチオ・グッチとマルコ・ベルナベイ、ジオイアのワイン「フランチャコルタ」(スパークリング白750ml)と「I.G.T. トスカーナ ロッソ」(赤750ml)(photograph by Kiyoshi Hirasawa)

イタリアの一流品が一堂に会するICCJ (在日イタリア商工会議所)のガラディナーで採用され、一躍注目を集めたジオイアのワイン。統括アドバイザーのグッチオ・グッチ、エノロゴのマルコ・ベルナベイにその魅力を聞いた。


「今年のICCJガラディナーでジオイアのワインが選ばれたことについては、本当に誇らしい思いです」

長年ファッション業界を牽引してきたあのグッチ家の4代目当主、グッチオ・グッチはそう切り出した。ファッションブランドの名家に生まれ、幼いころから美術や建築の名品に囲まれて育ち、さらには、トスカーナという風光明媚な土地で幼少期を過ごすことで、彼は、超一流の審美眼を育んできた。

初代グッチオ・グッチは1921年にフィレンツェで最初の店をオープンしたが、その際のブランドコンセプトは「最上の伝統・最高の品質」だった。4代目グッチがそんな曽祖父の想いを体現し、トスカーナの伝統文化を世界に発信していくために向き合ってきたワインこそが、ジオイアなのだ。そして、そのパートナーとして選ばれたのが、キャンティ(トスカーナ州キャンティ地方で生産されるワイン)の神様の息子として生まれたマルコ・ベルナベイだ。

「マルコとの出会いは本当に幸運でした。我々には共通点が多くある。ふたりとも、伝統や品質を重んじる、ものづくりを生業とする家庭で育ちましたからね」

ジオイアのワインの魅力は、イタリアらしさを大切にしながらもグローバルマーケットに通用する魅力をもっている点だと、自身も伝統的な家系の5代目であるベルナベイは語る。

「エノロゴ(醸造家)である私の最も大事な仕事は、テロワール(土壌・気候・地形・農業技術が共通する農地が生み出すその土地特有の作物特性、およびその生育環境)を把握し、素材と産地を厳選することです。イタリアはワインをつくるための条件が揃った幸運な国ですが、各々のブドウ品種のいちばんよい点を引き出す生産地はそれぞれ違います。その品種に最適な生産地を選ぶこと。そして、厳選した原料を使って伝統的な職人技で丁寧に仕上げること。土地の個性をワインで伝えること。それが私のワイン哲学です」


家族が5世代にわたって最も大切にしてきたことは、テクニックではなくワインに対する深い愛情。

5代目ベルナベイの父は「ミスター・サンジョヴェーゼ」として知られるフランコ・ベルナベイである。彼が父から受け継いだのはワインづくりの技能だけではなく、エノロゴという職業への愛であり、家族への献身であるという。

「祖父や父から学んだことを、私も自分の子どもたちに伝える準備を始めているところです。ブドウ畑で収穫を手伝わせ、醸造の現場にも連れていきます。味見もね(笑)。5歳の娘は異なる5種のワインをグラスに注いでどれがいちばんおいしいか、と聞くと、価格の高い順に並べます。息子のほうは、どれを飲んでも『おいしい!』を連呼しますが(笑)」

彼にとって家族とは、自分の直系だけではなく、ともに働く仲間も含まれる。高い技能をもったプロが家族として集い、自らが生まれ育った環境、すなわち個性を生かしつつ、妥協せずものづくりに邁進する。この姿勢こそが、世界に通用する商品を未来に向けて発信し続けるための彼の信条だという。

文=駒野谷理子 写真=平澤清司 編集=高城昭夫

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